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「非常に印象的だった」大谷翔平の挽回劇。それでも「もっと楽に勝ちたい」という本人には二刀流の課題と向き合う時が

THE DIGEST編集部

2022.04.28

この日は快投を見せつけられなかった大谷。その表情には疲労の色が見えていた。(C)Getty Images

この日は快投を見せつけられなかった大谷。その表情には疲労の色が見えていた。(C)Getty Images

「初回、2回とあまり身体が動いてなかったので苦しかった」

 現地時間4月27日に本拠地で行なわれたクリーブランド・ガーディアンズ戦で先発マウンドに立った大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、試合後のフラッシュインタビューで2勝目を挙げた今季4度目の登板を率直に振り返った。
【動画】大谷翔平が吠えた奪三振! ガーディアンズ打者を抑えた1球をスローモーションで

 本人の認める通り、序盤は明らかに制球面での苦心が目立った。決め球としてきたスライダーとスプリットが抜ける場面が散見。初回には、ガーディアンズの3番ホセ・ラミレスに、真ん中甘めに入った86.1マイル(約138.5キロ)のスライダーを右中間スタンドへ運ばれもした。

 それでも大崩れはしなかった。「回を重ねるごとに良い動きが増えていった」と大谷も自画自賛するように、2回以降は4シームとカーブを中心とした配球に切り替えて無失点。味方打線の援護もあり、なんとか2勝目を掴んだ。

 大谷が「チームが勝っているのが救い。もっともっと自分が楽に勝てるように頑張りたいと思う」と振り返ったように、今日の投球内容はお世辞にも褒められたものではない。とはいえ、だ。制球難で悩まされたなかでも、4シームを活かしたピッチングでしのぎ切ったのは、流石とも言えた。

 そんな右腕の挽回ぶりには、地元識者たちも賛辞を寄せている。米放送局『FOX Sports』でアナリストを務め、大谷マニアとして知られるベン・バーランダー氏は自身のツイッターで、「今夜のショウヘイ・オオタニのマウンドさばきには、非常に感心した」と、自らの考えを投稿した。

「今日の彼のピッチングは、明らかに先週にヒューストンで見せたようなものはなく、序盤に2失点をしてしまった。だが、それでも明らかにパワーアップしていた。イニングを重ねるごとに良くなり、非常に印象的だった」

 怒涛の20連戦の真っ只中にあって、全試合に出続けている大谷。バーランダー氏が「パワーアップした」と褒めた投球で何とか勝利は手にしたが、今の彼は二刀流を続けていくうえでの最大の課題と言える「蓄積疲労」と向き合う時が来ているのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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