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“グリーンモンスター越え”の場外弾が飛び出す乱打戦! 大谷翔平が好機創出のエンジェルスは怒涛の攻撃で連敗脱出

THE DIGEST編集部

2022.05.05

この日はノーヒットに終わった大谷。それでも終盤には冷静にボールを見極めて四球で出塁。好機を呼び込んだ。(C)Getty Images

 現地時間5月4日、ロサンジェルス・エンジェルスの大谷翔平は、敵地で行なわれたボストン・レッドソックス戦に「3番・DH」で先発出場。3打数無安打、2四球とノーヒットに終わった。
【動画】レッドソックスの主砲ボガーツが放ったグリーンモンスター越えの場外弾

 この日のレッドソックス先発はギャレット・ウィットロック。昨季にルール5ドラフトから成りあがった右腕を前にエンジェルス打線は、前日のマイケル・ワカと同様に抑え込まれる。そのなかで大谷も、初回の第1打席は96.6マイル(約155.4キロ)のシンカーを振らされて三振、そして4回の第2打席は8球も粘ったが、84.6マイル(約136.1キロ)のチェンジアップを打たされてセカンドゴロに終わった。

 試合はレッドソックスが常に先行する。トレバー・ストーリーの2点タイムリー二塁打を放つと、同点とされた5回裏にもストーリーがセンターオーバーのタイムリー二塁打を放って勝ち越した。

 苦しい展開のなかで、エンジェルスも粘りを見せる。7回表に4番のアンソニー・レンドーンが、フェンウェイ・パークの名物であるレフトにそびえる"グリーンモンスター"(レフトに立つ巨大なフェンス)を越えるソロ本塁打を放ち同点としたのだ。
 ビジターチームに手痛い一発を浴びたホームチームは、すぐさまやり返す。8回裏に3番のザンダー・ボガーツが、グリーンモンスターをも越えていく場外弾を放ったのだ。まさに目には目を歯には歯と言うような会心の一打となった。

 驚異の一発を浴びたエンジェルスは、1番からという好打順が回ってきた最終回に反撃に転じる。4番手としてマウンドに立ったハンセル・ロブレスを1死から攻め立ると、3打数ノーヒットといいところがなかった大谷も、1死1塁でキッチリと見送って出塁。チャンスを拡大させる。

 ピンチを招いたレッドソックスは、2死一、二塁となったところで、ベテラン左腕のジェイク・ディークマンを投入。なんとか逃げ切りを図るが、これが裏目に出る。左打者のジャレッド・ウォルシュがフルカウントからライト前に同点タイムリーヒットを放ったのだ。

 土壇場で追いついたエンジェルスは、無死2塁から始まるタイブレーク方式が採用された延長10回表に勝ち越す。2死2塁となった局面で1番のテイラー・ウォードがグリーンモンスターを越える値千金の勝ち越し2ランを放ったのだ。

 その後、マイク・トラウトがレフト前ヒットで出塁すると、大谷に5打席目が巡ってくる。ここでマット・バーンズと対峙した背番号17だったが、最終的に勝負を避けられるような形で四球で出塁した。

 バーンズが制球を乱したレッドソックスは、ここで澤村拓一を投入。前日に続く連投となった34歳は、相手の5番レンドーンにタイムリーを許すと、続くウォルシュにダメ押しの3ラン本塁打を打たれてしまった。

 好調の打線が一挙6得点を挙げ、勝ち越しに成功したエンジェルスは、ジミー・ハージェットを投入。10回裏のレッドソックスの反撃を1点に抑え、10対5で勝利した。4発を放つ一発攻勢で乱打戦を制した。

構成●THE DIGEST編集部
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