メジャーキャリア13年を誇るベテラン左腕は、審判に対する苛立ちを隠さなかった。

　現地時間５月４日に行なわれたマイアミ・マーリンズ戦で、アリゾナ・ダイヤモンドバックスの先発投手を務めたマディソン・バムガーナーは、審判へ暴言を吐いたために初回を投げ切ったところで退場となった。
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　ここから試合が始まろうかという初回に起きた出来事に球場内も騒然となった。もっとも、退場の発端は、バムガーナーの言動にあった。先頭打者アーチを浴びながらも、後続を３者連続でフライに打ち取ってベンチへ戻った彼は、粘着性物質の使用確認のために行なわれる身体検査を受ける。

　だが、ここで検査を担当した一塁塁審のダン・ベリーノと何か言葉を交わしてから、睨み合うとバムガーナーは一気にヒートアップ。「なんだよ、クソッタレ！ あんた時間をかけすぎだろ」と激昂した32歳のベテランは、あえなく退場を命じられたのだ。

　試合後に「俺はいたって冷静だ」と語り、「彼（ベリーノ）のチェックが遅かったし、俺はそのやり方が気になったんだ」とバムガーナーが説明した一連の騒動は、SNSを通じてあっという間に拡散。大きな物議を醸すことになった。
　球界を揺るがしたバムガーナーの退場劇には、日本でも馴染みのある選手からも興味深い意見が寄せられている。昨季までMLBでプレーし、現在は西武ライオンズに所属するブライアン・オグレディは自身のツイッターで、退場への異論を投げかけている。

「“マッドバム”（バムガーナーの異名）はよくゾーン判定に文句を言うから、審判には愛されていないのだろうけど、これは僕が見たなかでも最も不条理な出来事だ。これが審判による扇動でないなら、何が扇動なのか分からないよ。MLBはこの件に関して何かする必要があるだろうね」

　なお、オグレディのようにバムガーナーを睨みつけているベリーノの対応に疑念を抱く者は少なくない。かつてMLBで活躍したジェリー・ブレビンスは「先発投手を恫喝したベリーノには罰金と出場停止処分を科すべきだ」と訴えている。

　はたして、この先にバムガーナー、そして一部で対応が問題視されているベリーノには、何らかの処分は下されるのか。MLB機構の決定が注目される。

構成●THE DIGEST編集部

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