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MLB

アップデートされた菊池雄星が古巣マリナーズに復讐!「防御率5.52→1.56」左腕に進化をもたらしたコーチのアドバイスとは?

THE DIGEST編集部

2022.05.17

現地時間16日のマリナーズ戦で登板した菊池。被安打1、無失点と完璧な内容で2勝目を飾った。(C)Getty Images

現地時間16日のマリナーズ戦で登板した菊池。被安打1、無失点と完璧な内容で2勝目を飾った。(C)Getty Images

 現地時間5月16日、昨季まで所属した古巣シアトル・マリナーズ戦で先発登板した菊池雄星(トロント・ブルージェイズ)は、6回を90球投げ被安打1、無失点、6奪三振、3四球で、今季2勝目を挙げた。

 この日は最高97.1マイル(約156.2キロ)の4シームと、冴えわたったスライダーを中心とした投球で、1回は1死から四球で走者を出すも、その後は2人で終わらせた。2回から4回までは三者凡退に抑える完璧な内容だった。

 5回には1死一、二塁のピンチを招くも三振とフライで無失点にしのいだ。6回もフォアボールで出塁を許す場面もあったが、その後はぴしゃりと後続を抑えた。

【動画】古巣マリナーズ打線をピシャリ!進化した菊池の姿をチェック

 先月は4試合に出場するも12失点(自責9)で一度も白星を飾れず、防御率は5.52と苦しんだ左腕。だが5月に入り、4日のニューヨーク・ヤンキース戦でようやく初勝利を飾ると、同10日にもヤンキース戦で好投を見せるなど復調。今月だけで見れば防御率は1.56と大きく変化した。

 この菊池の急変化に光を当てたのは、他でもない公式サイト『MLB.com』で、「ソフトウェアのアップデートとバグの修正を経てユウセイ・キクチ2.0が月曜日にトロントで正式にリリースされた」と評す。

 試合後に直撃した同メディアに対し、菊池は投手コーチであるピート・ウォーカー氏とともにスライダーを改良したことを明かした。「シーズン序盤にピートがスライダーを80マイル後半へ上げるように言ってきた」と話し始め、「最初は難しかったけど、『重いカッターのように投げてみたらどうだ』と言われ、やってみたら感触が良かった」と振り返った。
 
 その言葉どおりこれまで武器としてきたカットボールの代わりに威力を増したスライダーへ移行した。すると昨シーズン平均82.5マイル(約132.7キロ)で投げていたスライダーは、この日の平均は87.8マイル(約141.3キロ)と約9キロ速くなったのだ。

 この改良にあたり「シーズンは長い。ポストシーズンに向けて大きな役割を果たすことになる。すぐに結果を出すことを求めていない」とウォーカーコーチに投げかけられた言葉が菊池の闘志に火をつけたと語る。

 また「正直、速球に自信が持てないこともあった」と悩んでいた30歳だが、3週間ほど前にウォーカー氏と話し合いをした際に「自分の速球を後押ししてくれた」と自信を取り戻させてくれた秘話も語った。

 コーチの助言により、ようやく復調の兆しを見せるサムライ左腕。強豪球団が揃うアメリカン・リーグ東部地区に属するブルージェイズの一翼を担い、ポストシーズン進出を目指してほしいものだ。

構成●THE DIGEST編集部

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