エンジェルスは現地5月31日から、敵地で今季初のヤンキース3連戦に臨む。対決を前にして、ヤンキースの地元紙『ニューヨーク・ポスト』が「エンジェルスは世界で最も興味深いチームとして、ヤンキースと対決する」と題した記事を掲載した。
記事を書いたのは記者歴30年以上の大ベテランで、現在はコラムニストを務めるジョエル・シャーマン。その彼をして「世界で最も興味深い」と言わしめた理由はもちろん、エンジェルスがマイク・トラウトや大谷翔平をはじめとする多くのタレントを抱えているからだ。
シャーマンはまず、「(このチームは)タレントにあふれたグループだ」というエンジェルスのペリー・ミナシアンGMのコメントを紹介。その上で、今季のエンジェルスが「マイク・トラウトを再びポストシーズンに送り出すという最も壮大な探求」に取り組んでいる、としている。
MVPを3度も受賞し、MLB最大の実力者であるトラウトだが、これまでポストシーズン出場は2014年の1度だけ。しかもこの時、チームは3試合で敗退してしまった。シャーマンはデレク・ジーターやNBAのレブロン・ジェームズを引き合いに出しながら、2人が全米区の人気者になったのはポストシーズンで活躍したからこそで、球界全体がトラウトのプレーオフ出場を望んでいると綴っている。
シャーマンはもちろん大谷にも言及している。「昨季ほどは打っていない」としながらも、OPS+(球場の特性なども考慮しながら100を平均としてどれだけ傑出しているかを示す指標)126は昨季の首位打者トレイ・ターナー(ドジャース)と同等であること、投手として対戦打者の35%を三振に打ち取っていることを指摘。「1人でそれだけのことをやってのける選手がいることの価値は驚くべきものだ」と絶賛している。
また、シャーマンは、元メッツのノア・シンダーガード、ノーヒッターを達成したリード・デトマーズらを擁する先発投手陣の健闘もエンジェルスを「最も興味深いチーム」たらしめている要因であるとも指摘。アルバート・プーホルス、ジャスティン・アップトンら衰えが深刻だった高給取りのベテランを思い切って解雇したこと、それがテイラー・ウォードの開花につながったとも主張している。
ニューヨークの地元紙らしく、昨季ヤンキースに在籍していたアンドリュー・ベラスケスが正遊撃手として活躍していることにも言及。「特に投手たちがベラスケスに感じている思いは“愛”という言葉では足りない」というミナシアンGMのコメントとともに、好守でチームで盛り立てていることが紹介されている。
もっとも、エンジェルスが「世界で最も興味深いチーム」なら、ヤンキースは現在「世界で最も強いチーム」の一つと言っていい。33勝15敗、勝率.688はリーグトップ。それだけに、プレーオフを目指すエンジェルスとしては絶対に負けられない相手でもある。
大谷は3連戦の最終日に先発予定。昨年は1試合2本塁打を記録した一方で投手としては0.2回7失点と大炎上するなど、とにかくニューヨーカーに強烈なインパクトを刻んだ。今年はどんな活躍を見せてくれるだろうか。
構成●SLUGGER編集部
記事を書いたのは記者歴30年以上の大ベテランで、現在はコラムニストを務めるジョエル・シャーマン。その彼をして「世界で最も興味深い」と言わしめた理由はもちろん、エンジェルスがマイク・トラウトや大谷翔平をはじめとする多くのタレントを抱えているからだ。
シャーマンはまず、「(このチームは)タレントにあふれたグループだ」というエンジェルスのペリー・ミナシアンGMのコメントを紹介。その上で、今季のエンジェルスが「マイク・トラウトを再びポストシーズンに送り出すという最も壮大な探求」に取り組んでいる、としている。
MVPを3度も受賞し、MLB最大の実力者であるトラウトだが、これまでポストシーズン出場は2014年の1度だけ。しかもこの時、チームは3試合で敗退してしまった。シャーマンはデレク・ジーターやNBAのレブロン・ジェームズを引き合いに出しながら、2人が全米区の人気者になったのはポストシーズンで活躍したからこそで、球界全体がトラウトのプレーオフ出場を望んでいると綴っている。
シャーマンはもちろん大谷にも言及している。「昨季ほどは打っていない」としながらも、OPS+(球場の特性なども考慮しながら100を平均としてどれだけ傑出しているかを示す指標)126は昨季の首位打者トレイ・ターナー(ドジャース)と同等であること、投手として対戦打者の35%を三振に打ち取っていることを指摘。「1人でそれだけのことをやってのける選手がいることの価値は驚くべきものだ」と絶賛している。
また、シャーマンは、元メッツのノア・シンダーガード、ノーヒッターを達成したリード・デトマーズらを擁する先発投手陣の健闘もエンジェルスを「最も興味深いチーム」たらしめている要因であるとも指摘。アルバート・プーホルス、ジャスティン・アップトンら衰えが深刻だった高給取りのベテランを思い切って解雇したこと、それがテイラー・ウォードの開花につながったとも主張している。
ニューヨークの地元紙らしく、昨季ヤンキースに在籍していたアンドリュー・ベラスケスが正遊撃手として活躍していることにも言及。「特に投手たちがベラスケスに感じている思いは“愛”という言葉では足りない」というミナシアンGMのコメントとともに、好守でチームで盛り立てていることが紹介されている。
もっとも、エンジェルスが「世界で最も興味深いチーム」なら、ヤンキースは現在「世界で最も強いチーム」の一つと言っていい。33勝15敗、勝率.688はリーグトップ。それだけに、プレーオフを目指すエンジェルスとしては絶対に負けられない相手でもある。
大谷は3連戦の最終日に先発予定。昨年は1試合2本塁打を記録した一方で投手としては0.2回7失点と大炎上するなど、とにかくニューヨーカーに強烈なインパクトを刻んだ。今年はどんな活躍を見せてくれるだろうか。
構成●SLUGGER編集部