米球界でも熱視線が注がれる対決の時が迫っている。現地時間6月1日、本拠地でロサンゼルス・エンジェルスを迎え撃つニューヨーク・ヤンキースの先発左腕ネストル・コルテスと大谷翔平の“一騎打ち”である。
【動画】大谷翔平も思わず苦笑。ヤンキース左腕コルテスの“変則投法”を振り返る!
昨季も両雄は話題沸騰となった対戦を繰り広げた。2021年6月29日に同じくヤンキー・スタジアムで大谷と対峙したコルテスは、誰の目にも明らかな「大谷対策」を講じた。
同試合で2打席連続本塁打とノリにのっていた“偉才”に、後に「何が何でも打たれたくなかったし、俺は投手としてできることは何でもする」と語ったコルテスは、軸足の左足で何度もプレートを踏み、いよいよ右足を上げたかと思いきや、ここでもバタバタさせてなかなかモーションに入らずに焦らしに焦らしたのだ。あまりの時間のかけ方に、思わずアンパイアがタイムを宣告し、大谷も苦笑するしかなかった。
興味深かったのはこの後だった。タイムが明けた一球に超高速クイックで投げ込んだキューバ人左腕は、最後は変則的なサイドスローで投げ込み、大谷をセンターフライに打ち取ったのだ。
まさにあの手この手で球界屈指の天才ヒッターを翻弄したコルテス。彼はふたたび大谷と対峙するに当たって、気持ちを高ぶらせている。北中米の野球情報を発信している専門メディア『Al Bat』で、この一戦に向け、「彼は間違いなく素晴らしいスラッガーで、今の球界で最高の選手の一人だ」と警戒心を口にした。
もっとも、今季のコルテスは一躍ブレイクを果たしている。開幕から安定した投球を披露し、9試合に先発して防御率1.40、奪三振率10.36、WHIP0.85と軒並みハイアベレージをマーク。昨シーズンとは異なり、ローテーションの重要な駒となっているのだ。
立場が変わっても大谷との対戦では真っ向勝負を避けるのか。コルテスは、複数メディアの取材で「まあ見ておいてくれよ」と笑う。この“くせ者”の幻惑投球がいかにサムライスラッガーを封じるかは興味深く見つめたい。
構成●THE DIGEST編集部
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