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“メキシコ最強の守護神”オスーナのNPB入りに母国記者は懸念!「日本に行っても簡単にメジャーに戻れるかは分からない」

THE DIGEST編集部

2022.06.05

怪我やプライベートでの騒動によって一線級からは後退したオスーナ。メジャー復帰に意欲を示している彼の挑戦は、母国でも注目度が上がっている。(C)Getty Images

怪我やプライベートでの騒動によって一線級からは後退したオスーナ。メジャー復帰に意欲を示している彼の挑戦は、母国でも注目度が上がっている。(C)Getty Images

 かつて球界最高峰の舞台で輝きを放った名クローザーの“挑戦”は、海を越えて話題となっている。NPB入りが報じられているロベルト・オスーナだ。

 メジャー通算155セーブを挙げ、2019年にはセーブ王にも輝いたオスーナ。先月末にメキシコ・メディア『Strikeout』など複数の母国メディアが一斉にNPB参戦を報道。その知らせはあっという間に広まり、日本では千葉ロッテ入団が目前であると伝えられた。

 現在27歳のオスーナは、若くして球界屈指のクローザーとして台頭。しかし、20年に右ヒジの故障で長期欠場を強いられると、当時所属したヒューストン・アストロズで戦力外の憂き目に遭う。その後はMLBで移籍先を模索したが、18年に明るみになった恋人へのDV騒動が尾を引いたせいもあり、お声がかからず。ここ2年は故郷のメキシカン・リーグで投げていた。

 もっとも能力は圧巻の一語だ。今季も12試合に登板して防御率1.35、奪三振率10.10、与四球率1.40と抜群の安定感を誇っている。仮にいまロッテ入りが決定しても、日本の水に馴染めば、すぐに結果を残せそうではある。
 
 しかし、母国には世界最高峰の舞台から若くして落ちたクローザーの決断に疑念を抱く者もいる。メキシコの日刊紙『El Informador』のサルバドール・コシオ記者は、「長く海外移籍を目論んできたオスーナについに声がかかった。行先は日本だ」とし、あらためて一連の動向をレポートした。

 コシオ記者は現在のオスーナについて、「彼はメキシコ最強のクローザーであり、世界中の球界を見ても安定感と球の強さは屈指だ」と絶賛。そのうえで「私は以前にもまとめたように、日出ずる国での運試しによって、簡単にメジャーリーグに戻れるとは限らない」と釘を刺した。

「メキシコで夏までプレーして自分の価値を証明し続け、チャンスを待つ方がメジャー復帰に向けては簡単だと考える人もいる。彼はメキシコでプレーし続けて日本行きを決めたのだろうが、私はいまも母国でプレーした方がメジャーは近いと考えている」

 すでにメディカルチェックを終え、日本でのビザ取得中だというメキシコ人クローザー、オスーナ。その年齢を考えれば、“世界最高峰の檜舞台”で、ふたたび花咲かせられる可能性は小さくないだけに、日本行きがいかなる結果をもたらすかは興味深いものがある。

構成●THE DIGEST編集部

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