プロ野球

「チャンスを掴まねば」苦しむ虎の助っ人ロハスJr.に韓国メディアも辛口批評!「元MVPのプライドが崩壊しかねない」

THE DIGEST編集部

2022.06.14

時折見せるパンチ力が虎党を唸らせているロハスJr.。だが、入団前の期待値を思えば、それもどこか寂しいものがある。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 もがき苦しむ助っ人にとって、今夏は重要な意味を持ちそうだ。阪神入団2年目となるメル・ロハスJr.だ。

 昨季終了後にジェリー・サンズとの契約を更新しなかった阪神としては、日本球界に馴染んだであろうロハスJr.の"覚醒"を期待したわけだが、2020年のKBOリーグ(韓国リーグ)二冠王の本領はいまだ見られない。開幕から低調なパフォーマンスが続く31歳は、ここまで打率.171、出塁率.318、OPS.646と目に見える結果を残せていない。自慢の長打力もパーセンテージにして.329と鳴りを潜めている。

 もっとも、二軍では11試合で打率.351、長打率.568、出塁率.442と完全にアジャスト。とにかく"打ちまくっている"。だからこそ、出場機会が限られているとはいえ、1軍で結果を残せていない現状が余計にもどかしい。

 今月11日には、かつてオリックスに在籍したアデルリン・ロドリゲスと球団の基本合意が報じられた。タイプが異なるとはいえ、マイナーリーグ215発の打力が評価される新助っ人の獲得は、ロハスJr.にとって穏やかではない一報だろう。
 
 ますます立場が危うくなる助っ人砲の現状を、いわば"全盛期"を知る韓国メディアは憂いている。スポーツ専門サイト『MK Sports』は、「もうこれ以上に落ちるところはない。かつてKBOリーグでMVPを獲ったロハスJr.は完全なる岐路に立たされた」とレポートしている。

 数少ないチャンスを活かしきれずにいるロハス.Jrについて同メディアは「明らかな打撃不振だ。いつまた二軍に落とされてもおかしくはない」と言及。そのうえで先述の二軍実績から「もう落ちるのは無意味だ」と指摘し、こう続けた。

「とにかく『1軍でやれるんだ』という実績を首脳陣に見せつけなければいけない。おそらく先発での出場機会は今後も少なく、チャンスは限られているが、彼はそれを掴まなければいけない。元MVPのプライドが崩壊しかねない現状を思えば、復活の道のりは決して簡単ではない」

 先の交流戦で12勝6敗と勝ち越した阪神は、セ・リーグでも3位広島と2ゲーム差の4位とAクラス入りが見えている。そんな好調のチームのなかで出場機会は限られるが、それをロハスJr.はモノにできるのか。彼のキャリアにとって勝負の夏が始まった。

構成●THE DIGEST編集部

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