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大谷翔平とトラウトを残すならどっち? 米識者は“偉才”を巡って激論「オオタニのトレードを狙う」「観客を呼べる選手は欲しい」

THE DIGEST編集部

2022.06.20

大谷(左)とトラウト(右)。ともにエンジェルスを牽引するスラッガーの契約が話題を集めている。(C)Getty Images

大谷(左)とトラウト(右)。ともにエンジェルスを牽引するスラッガーの契約が話題を集めている。(C)Getty Images

 現代球界で唯一無二と言える“二刀流スター”の大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)には、連日のように世界中から熱視線が注がれている。

 昨季に“リアル二刀流”で一大フィーバーを巻き起こした天才は、今季も堂々たるプレーを披露している。相手の警戒も強まり、開幕当初は不振にあえいでいた打撃も、直近7試合で打率310、本塁打1本、出塁率.333、長打率.552と復調。投げては11先発で防御率3.28、奪三振率11.49と上々のスタッツをマークしている(いずれも現地時間6月18日までの数字)。

 そんな大谷に関して、いま小さくない話題となっているのは、2023年オフに契約満了となる去就だ。現地時間6月14日には、米メディア『The Athletic』のケン・ローゼンタール記者が「ある関係筋の情報」として、今季開幕前の春季キャンプ中にエンジェルスが契約延長交渉を行なっていたとすっぱ抜き、現地メディアでも広く取り上げられた。

 同記者が公開した情報によれば、エンジェルスは、マックス・シャーザー(ニューヨーク・メッツ)の4330万ドルを超える過去最高年俸を用意する予定があるとしながらも、選手側が要求するであろう長期契約には、チームの総年俸のバランスを考えて、ためらいがあるという。

 現状を整理すると、エンジェルスは19年3月にマイク・トラウトと12年4億2650万ドル(約471億7500万円)、その年のオフにアンソニー・レンドーンと7年2億4500万ドル(約266億円)の超大型契約を締結。すでにチームの財政バランスが崩れかねないため、大谷側が要求すると見込まれている新契約に慎重な姿勢を貫いているのだ。

 無論、球史に残る偉才の動向は、さまざまな憶測を呼んでいる。そうしたなかで米放送局『FOX Sports』のラジオポッドキャスト番組「The Odd Couple With Chris Broussard and Rob-Parker」に出演したクリス・ブルサード氏とロブ・パーカー氏は、それぞれ大谷を“残す派”と“放出する派“に分かれ、興味深いディベートを繰り広げた。
 
 まず、「私が球団運営をする立場の人間なら、ショウヘイ・オオタニをトレードすることを狙う」と放出派の意見を述べたパーカー氏は、「いまの課題は投手が足りていないという点だ。チームにおいて大事なのは打線だけではない。どこかの時点で投手陣を強化しないといけない」とエンジェルスの課題である投手陣のテコ入れを指摘した。

 さらに「チームが苦しむ原因の大半は投手だ。ショウヘイのことを批判しているわけではないが、すでにトラウトという4億ドルの打者はいる」とパーカー氏は強調した。一方でブルサード氏は「私がオーナーなら実力も素晴らしくて観客を呼べる選手はほしい。それってオオタニのほかにいるかい?」と反論した。

 続けざまにパーカー氏から「オオタニをチームにとどめておくには、トラウトをトレードする必要が出てくる。両方をチームに残すことはできない。きっとそれぞれに4億ドルがいるからね」と指摘されたブルサード氏は、こう切り返している。

「私なら真っ先にレンドーンをトレードするよ。もちろん故障がちなレンドーンのトレードは簡単だとは思わないけれど、トラウトとオオタニをチームに残そうと努力するよ。本当にそうせざるを得ない状況にならない限り、どちらかを手放すことはしない。そして、選択しなければいけない場合には、恐らくオオタニより先にも、トラウトを手放すだろうね」

 はたして、大谷はいかなる決断を下すのか。決断をするには、まだ時間は残されているが、タイムリミットは刻一刻と迫っている。

構成●THE DIGEST編集部

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