善行は善行を呼ぶ、と思わずにはいられないシーンだった。

【動画】大人から子供に、子供から大人へ。奇跡のような“プレゼント合戦”をチェック

　現地時間６月21日、大谷翔平が所属するロサンゼルス・エンジェルスとカンザスシティ・ロイヤルズの一戦にて、２人のファンが織り成す奇跡のような愛らしい一幕が大きな話題を集めている。

　６回裏に大谷が３ランを放つよりも前、その瞬間は訪れた。まず、最初の幸運はイケメン男性ファンに訪れる。ボール回し後、ロイヤルズ右翼手のMJ・メレンデスは右翼スタンドへ向けてボールを投げ入れると、男性ファンが見事ゲット。球場に何度も足を運んでもなかなかボールはゲットできないので、彼も当然大いに喜んでいた。

　しかし、その男性は右翼席最前列にいる少年がボールをキャッチできずに凹んでいる姿に気づく。すると、男性ファンは男の子に自身がゲットしたボールをプレゼントしたのだった。「ありがとう！」と恥ずかしがりながらも男の子は感謝を男性に伝えると、次なる奇跡が少年ファンにやってくる。

　エンジェルスが０対５とリードされた４回裏、ジャレッド・ウォルシュが反撃のソロホームランを右翼席に叩き込む。すると、そのボールを男の子の父親がゲットし、彼は“２個目”の記念球を手に入れたのだった。普通の子供であれば、ラッキー続きの一日を満喫して終わりだっただろう。しかし、この男の子は違った。
  　さっと振り向き、自身の後ろにいたあのイケメン男性に対して、先ほど手にしたホームランボールを“逆プレゼント”したのだった。思わぬサプライズに男性も信じられないといった表情を浮かべ、座席は離れているけれども、２人がハグしあっているような姿が想像される光景だった。

　男の子と男性ファンの“プレゼント合戦”には、現地実況も「だからベースボールは最高なんだ」「アメージング」と惚れ惚れ。他にもスポーツメディア『Barstool Sports』も「ベースボールは何てロマンティックなんでしょう」とうっとりするのも納得のシーンだった。

　大人が手にしたボールを子供にプレゼントするシーンは、メジャーでも少なくない頻度でカメラに抜かれている。逆に大人が奪い取って批判を受けるということもある。しかし、この日のエンジェルス戦で見られた、大人と子供がお互いにプレゼントし合うという光景は稀有なケースだけに、この感動的な一幕にはSNS上でも賛辞のコメントであふれているようだ。

構成●THE DIGEST編集部