やはり“お得意様”には滅法強い。シアトル・マリナーズに対するマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)だ。
現地時間6月24日に本拠地エンジェル・スタジアムで開催された一戦でもトラウトは、抜群の相性の良さを見せつけた。3点を追う4回にセンター後方へと突き刺さる422フィート(約128.6メートル)の今季第22号を放てば、6回には再びセンターに強烈なスライスがかかったライナーを打ち、タイムリースリーベースを記録してみせたのである。
相手先発右腕のクリス・フレクセンが思わずマウンド上で脱帽し、エンジェルスの代理監督のフィル・ネビンが「センターへのあんな打球は見たことがないよ」と賛辞を惜しまなかったトラウト。この試合前までで、彼のマリナーズ戦の打撃成績は、618打数201安打の打率.325、52本塁打、130打点となっていたが、改めて“マリナーズキラー”ぶりを見せつける格好となった。
レンジャーズなどで活躍したラファエル・パルメイロが持っていたマリナーズ戦での通算本塁打記録を「53」に更新した30歳のスーパースターには、シアトルの地元紙も驚きを隠さない。日刊紙『Seattle Times』は、試合後に「我々はもう学んだ。重要な局面では彼に挑戦しない方がいいんだ」と語ったスコット・サーバイス監督のコメントを紹介しつつ、次のように振り返った。
「マイク・トラウトはまたもやマリナーズを苦しめたが、フレクセンの粘りと、リリーフ陣の素晴らしいピッチングで、なんとか痛みを和らげた」
トラウトの奮闘もむなしく、3対4と接戦を落としたエンジェルス。明日以降の戦いでは彼の“キラー”ぶりが勝利に結びつかなければ、チーム状況は悪化するばかりだ。
構成●THE DIGEST編集部
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