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大谷翔平か、トラウトのトレードしかない!? 現地メディアで強まるエンジェルス再建論「オオタニが出されても驚きはない」

THE DIGEST編集部

2022.07.04

大谷(左)とトラウト(右)。ともにエンジェルスの重要な戦力だけに、ファンの希望は両雄の残留だが、そう簡単にはいかなそうだ。(C)Getty Images

 8年ぶりの地区優勝は、早くも風前の灯火となりつつある。大谷翔平の所属するロサンゼルス・エンジェルスだ。

 今季の開幕前に敢行した補強は手堅いものだった。昨季の防御率4.68と課題となっていた投手陣にテコ入れを敢行。ノア・シンダーガードやライアン・テペラ、アーロン・ループら先発、中継ぎ問わずに実力者の拡充を成功させていた。

 しかし、蓋を開けてみれば、散々な内容に終始している。現地時間7月3日終了時点で、アメリカン・リーグ西地区で首位に立つヒューストン・アストロズとは15.5ゲーム差の4位に低迷。地区優勝はおろか、ワイルドカードでのプレーオフ進出も危うい状況にある。

 苦境のなかで、ひそかに囁かれているのが、チームの再建だ。ふたたびコンテンダーとなるために、財政状況の改善に取り掛かるべきという声が小さくないのだ。というのも、エンジェルスは2026年シーズンまでマイク・トラウトとアンソニー・レンドーンに、年間7250万ドル(約98億円)を支払う予定となっているのだが、2023年シーズン終了後に契約満了を迎える大谷の新契約が"負担"となり得るからだ。

 すでにさまざまなメディアで噂されている大谷の新契約は、年俸が3500万ドル(約47億円)、7年総額2億4500万ドル(約330億円)と指摘されている。仮にエンジェルスがそれ以下の金額に抑えて契約更新に至ったとしても、トラウト、レンドーンと合わせた年俸総額が1億500万ドル(約142億円)に上る可能性は高く、あまりの差額がチーム内に不満分子を生みかねない。
 
 となれば、年俸編成上の負担になる3人のうち誰かを放出し、戦力バランスを保つ必要がある。普通に考えれば、入団後から怪我に悩まされ、戦力になり切れていないレンドーンをトレードに出すのが、最適解に想える。だが、そう簡単にはいかないようだ。

 米スポーツ専門メディア『Sporting News』は「たった26人のロースターで3人に支払う額としては、あまりに規模が大きすぎる」と指摘。そのうえで「トラウトとオオタニがともに残るチャンスはゼロだ。レンドーンの契約は動かせない」と訴えた。

 チームの核となる両雄だが、「どちらかをキープするのなら、より若い選手を選択するかもしれない」と、エンジェルスが今月5日に28歳となる大谷を残す可能性を説いた同メディアは、「レンドーンと結んだ大型契約によって、ふたりの天才をとどめるのは不可能になっている。もうオオタニかトラウトをトレードするしかない。この状況にファンは怒りを滲ませている」とも指摘した。

 さらにMLB公式サイトのウィル・リーチ記者は、同サイトに掲載された「各チームのアンタッチャブルな選手」と銘打った記事内で、「エンジェルスのトラウトはやはり動かせない。もちろん、2023年にショウヘイ・オオタニが契約満了となるのは知っている。だが、仮に彼が今冬にトレードに出されても驚きはない」と断言している。

 トラウトと大谷。互いに当代屈指のプレーヤーだけに、どちらかがエンジェルスを退団するとなれば、エポックメーキングな移籍となるのは必至だが、はたして――。

構成●THE DIGEST編集部

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