プロ野球

【2022ドラフト候補ランキング|1~10位】トップ2は矢澤&蛭間で変わらず。日本文理・田中も“二刀流”に可能性を秘める<SLUGGER>

西尾典文

2022.07.10

大学最高打者・蛭間(左)、高校生屈指の強打者・浅野(右)らドラフト上位指名が確実な逸材がトップ10入りした。写真:塚本凛平

 前回は1月1日に公開した2022年ドラフト候補ランキング。今年のドラフトは、高校、大学、社会人とも絶対的な目玉は不在と言われているが、春のシーズンに大きくアピールした選手も少なくなかった。今回は高校野球の地方大会が本格化する前の段階でランキングを作成。ここではドラフト上位指名が濃厚な1~10位の選手を紹介する。

▼1位:矢澤宏太[投手兼外野手・日本体育大](前回順位:1位)
(やざわ・こうた/左投左打/藤嶺藤沢高)


 大学球界では異例とも言える二刀流で注目を集める選手。2年秋に外野手、3年秋には投手、4年春には指名打者としてベストナインにも選ばれている。ストレートはコンスタントに140キロ台後半をマークし、スライダー、チェンジアップも打者の手元で鋭く変化する。外野手としても長打力とスピードは大学球界で屈指の存在で、大学日本代表候補合宿の50m走では全選手トップのタイムをマークしている。

 投手、野手どちらで勝負するのか、それとも二刀流に挑戦するのか――判断は難しいところだが、どんな選択をしてもスターになれるだけの素材であることは間違いないだろう。

●将来像:投手として松井裕樹(楽天)、野手として雄平(元ヤクルト)
●タイプ診断:#本格派サウスポー #スピードスター #二刀流
 
▼2位:蛭間拓哉[外野手・早稲田大](前回順位:2位)
(ひるま・たくや/左投左打/浦和学院高)


 今年の大学球界を代表する左のスラッガー。浦和学院高では3年夏に出場した甲子園でホームランを放ち、U-18侍ジャパンにも選ばれた。早稲田大でも1年秋からレギュラーになり、2年春から3季連続で3本塁打をマーク。

 今春は厳しいマークにあってなかなか打率が上がらなかったものの、しっかり四球を選んで高い出塁率を残し、最終週の早慶戦では2本のホームランを放つなどさすがのバッティングを見せた。打撃だけでなく抜群の脚力も持ち味で、今年の春は守備面でもレベルアップしたところを見せている。

●将来像:金本知憲(元阪神)
●タイプ診断:#左の大砲 #脚力◎

▼3位:吉村貢司郎[投手・東芝](前回順位:16位)
(よしむら・こうしろう/右投右打/日大豊山高→国学院大)


 昨年のドラフトでは指名がなかったことが不思議なレベルの、社会人を代表する本格派右腕。大学では故障に苦しんだ時期もあったが、社会人での2年間で見違えるほどストレートが力強くなった。

 補強選手として出場した都市対抗では2回戦で圧巻の投球を見せると、今年も春先から安定したピッチングを続けている。スピード、コントロール、変化球全てが高レベルで、即戦力投手という意味ではナンバーワンと言える存在だ。

●将来像:荒れていない中田賢一
●タイプ診断:#即戦力 #解禁済
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