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大谷翔平のメッツ電撃移籍説の根拠は“エンジェルスにあり”。 米メディアも断言する理由とは?「明らかに迷走中だ」

THE DIGEST編集部

2022.07.27

トレード期限が迫るなかで、日増しに去就報道に対する騒がしさが強まっている大谷。(C)Getty Images

 メジャーリーグは、"夏の風物詩"とも言えるトレードデッドラインデー(現地時間8月2日)を目前に、多くのスター選手たちの去就が動き始めている。

 日本球界では想像し難いビッグネームの駆け込み移籍も実現するメジャーのトレード。そのなかで小さくない注目を集めているのが、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)だ。

 今季も二刀流でプレーする男は、投打でさまざまな娯楽を提供する。とりわけ投手としては9勝、防御率2.80、奪三振率12.92と図抜けたスタッツをマーク。低調なパフォーマンスに終始するチームの中でも際立った存在だ。

 大谷の去就に対するエンジェルスの意向は「残留」一択だ。2023年に現行契約の満了を迎える前に、史上最高額の年俸を提示する意欲すらある。しかし、現時点で本人が首を縦に振るかは不透明のままである。かねてから「アメリカで殿堂入りがしたい」と高い目標を口にする男が目指すのは、やはりチームとしての勝利並びにタイトル奪取。エンジェルスの現状では、理想の契約更改をするのは厳しいと言わざるを得ない。

 獲得するにもトッププロスペクトの放出などのリスクが伴うが、興味を示す球団は少なくない。とくに熱心とされているのが、ニューヨーク・メッツだ。今春にエンジェルス時代に大谷の引き抜きに大きく貢献したとされるビリー・エプラー氏をGMに招聘した名門は、有力候補のひとつと考えられている。現地時間7月25日には、米放送局『CBS Sports』のジム・ボウデン記者が「オオタニを獲得できるかを電話で確認したチーム」とすっぱ抜いた。

 ボウデン記者がメッツ行きに傾く可能性を指摘した何よりの根拠は、メッツを取り巻く状況だ。
 
 球界随一の大富豪であるスティーブ・コーエン氏がオーナーとなって以来、大型補強を繰り返す同球団はチーム状況も大幅に改善。今季も昨季に世界一となったアトランタ・ブレーブスとデッドヒートを繰り広げながら、堂々の地区首位に立っている。球団ワーストの14連敗も喫したエンジェルスとは、その立場は明らかに異なっている。

 現在、マイク・トラウトを故障で欠くエンジェルスが、今季中に大谷をトレードで放出するかは分からない。だが、ボウデン記者の指摘する通り、メッツ行きは彼にとってもポジティブなものになるかもしれない。

 ニューヨークのメディアも大谷の獲得を好意的に受け取っている。メッツの専門サイト『Mets Merizedon Line』は、「エンジェルスは窮地に陥っており、明らかに迷走中だ。そこで有望株がほとんどいないファームを潤す意味でも、すべてのスポーツの中で最もユニークな才能を持つ男のトレードには誘惑されるかもしれない」と断言。そして、次のようにレポートを結んだ。

「オオタニは今すぐに勝ちたいと考えており、エンジェルスは自分たちが正当なワールドシリーズ進出候補であると証明できない限り、2023年に再契約することは不可能だ。これは明らかに注目すべき状況だ。彼のスター性がニューヨークという土地でどれほど輝くのかを想像してみてくれ。オオタニの才能が1986年以来ワールドシリーズ制覇から遠のくチームに何をもたらすかは言うまでもないだろう」

 大物が急転直下で移籍する事例もなくはない。それだけに8月2日のトレード期限まで、大谷の去就は注目する必要がありそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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