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高校野球

規格外の打力は圧巻! 高松商の強打者・浅野翔吾が示した“ドラ1”の可能性【甲子園6日目のプロ注目選手たち】

西尾典文

2022.08.12

打席内でかなりの風格を漂わせた浅野。規格外のパワーを発揮したスラッガーは期待に違わぬ結果を残した。写真:塚本凜平

打席内でかなりの風格を漂わせた浅野。規格外のパワーを発揮したスラッガーは期待に違わぬ結果を残した。写真:塚本凜平

 熱戦が続いている夏の甲子園。ドラフト候補となる選手たちにとっては最大のアピールの場となるが、その日に登場した有力選手のプレーぶりについて紹介していく。大会6日目は高校ナンバーワン外野手の呼び声高い浅野翔吾(高松商)を筆頭に以下の4人をピックアップした。

●浅野翔吾(高松商3年・外野手):6打席4打数3安打2本塁打4打点2四死球

 高い注目のなかで迎えた初戦で2打席連続ホームランを含む3安打4打点の大活躍。圧倒的な結果を残してみせた。2本のホームランはいずれもツーストライクに追い込まれてからで、1本目は外角のストレートを右中間、そして2本目は変化球を引っ張って弾丸ライナーでレフトスタンドへ放り込んだ。その打ち分け方は単なるパワーだけでなく、対応力の高さも感じられた。

 甲子園球場の“名物”とも言える特有の浜風に苦しむ傾向にある右打者が、難なく右中間へ運ぶという打撃は、やはり凄いというほかない。ヘッドの走りは抜群で、打球を飛ばすコツを知っているように見える。守備の局面で少し気が抜けたようなプレーが目立ったのはいささかきになったが、脚力と肩の強さもあり、外野手としての総合力の高さは抜群。今秋のドラフトでは1位の12人に入ってくる可能性も十分にあるだろう。
 
●黒田義信(九州国際大付3年・外野手):4打席3打数1安打1犠打

 変則サウスポーの吉村優聖歩(明徳義塾)に苦しみ快音は聞かれず。守備でも平凡なゴロをエラーするなど少し不本意な結果に終わったが、それでも決勝点を呼び込むセーフティーバント(記録は内野安打とサードのエラー)を決めるなど随所に持ち味を発揮した。

 セーフティーバントと送りバントをした際の一塁到達タイムはそれぞれ3.77秒、3.67秒と見事な値で、すぐにトップスピードに入る脚力は大きな魅力。センターからの返球も選抜と比べて明らかに力強くなった。次戦以降は打撃でも本来のパフォーマンスを見せてくれることを期待したい。
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