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今、MLBで最高に盛り上がる登場曲“Narcos”。生演奏に乗せての守護神降臨にニューヨークが熱狂!<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2022.09.02

メッツの守護神ディアズ。一度聴いたら耳から離れない独特の登場曲が人気を博している。(C)Getty Images

メッツの守護神ディアズ。一度聴いたら耳から離れない独特の登場曲が人気を博している。(C)Getty Images

 今、MLBの球場で最も盛り上がる登場曲を知っているだろうか。

 メッツのクローザー、エドウィン・ディアズが登板する際に流れる“Narco”だ。かつてヤンキースで“史上最強守護神”として君臨したマリアーノ・リベラの“Enter Sandman”(メタリカ)や、パドレスで活躍したトレバー・ホフマンの“Hells Bells”(AC/DC)など、クローザーの登場曲と言えばヘヴィで迫力満点のロックソングと相場が決まっていた。

 だが、オランダのDJデュオ、ブラスタージャックスがプロデュースした“Narco”は一味違う。重低音が効いたビートをバックに、勇ましくもどこか哀愁を誘うトランペットの音色が独特の魅力を醸し出す。

 この、唯一無二の“個性”がメッツファンの心をつかんだ。“Narcos”がかかると、ファンは手拍子でリズムに合わせたり、身体を揺らして踊ったり、そしてトランペットを吹く真似をしたりと思い思いのスタイルでディアズを迎える。
 
 しかも、今季のディアズは対戦打者のほぼ半分(!)を三振に仕留め、奪三振率は17.20とチームの快進撃の立役者となっている。9回にディアズがマウンドに登場すれば勝利は約束されたも同然。“Narco”は言わば「メッツの勝利の象徴」となったのだ。

 8月31日(現地)、“Narco”フィーバーは最高潮を迎えた。ナ・リーグ優勝決定シリーズの前哨戦として注目されたこの日のドジャース戦で、何とトランペットを吹いていたティミー・トランペット(ややこしい)がフィールドに登場。“生演奏”をバックにディアズが登場したのだ。

 大歓声に迎えられたディアズはまったく危なげない投球でドジャース打線を三者凡退に抑え、チームは2対1で勝利。ジェイコブ・デグロムの快投、ブランドン・ニモの本塁打キャッチに続いて最後に最高のプレゼントをもらったメッツファンは、大満足で家路に着いたことだろう。

 1986年以来36年ぶりのワールドチャンピオンを目指してひた走るメッツ。この秋、シティ・フィールドに“Narcos”は果たして何回響き渡るのだろうか。

構成●SLUGGER編集部
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