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ジャッジへのMVP受賞断言に違和感。米データサイトが大谷翔平の“歴史的価値”を強調!「簡単ならなぜ誰もやらない?」

THE DIGEST編集部

2022.09.02

文字通りMVP級の活躍を2年連続で見せつけている大谷。その投打での偉才ぶりは際立ったものになってきている。(C)Getty Images

文字通りMVP級の活躍を2年連続で見せつけている大谷。その投打での偉才ぶりは際立ったものになってきている。(C)Getty Images

「今日の試合でシーズンが終わっても、ジャッジがア・リーグMVPとなるはずだ!」

 これは、去る8月29日に行なわれたロサンゼルス・エンジェルス戦で、ニューヨーク・ヤンキースの主砲アーロン・ジャッジが年間50号を放った際に、米紙『New York Post』の敏腕記者ジョエル・シャーマン氏が説いた言葉だ。

 同氏は、ジャッジがア・リーグMVPになるべき理由として「ジャッジは昨年のゲレーロJr.よりはるかに高い攻撃力を示し、走塁でもセンター守備でも違いを作っている」と強調。さらにヤンキースが多士済々の同リーグの東地区で堂々の首位にいるため、「大事な試合によるストレスや重圧に晒されている」と指摘した。

 もっとも、シャーマン記者のように今季のメジャーリーグにおいて、ジャッジこそが「Valuable=価値のある」と考えるのは無理もない。1961年にロジャー・マリスが打ち立てたア・リーグ記録である年間61本を超えるペースで本塁打を量産し、重要な指標のひとつであるbWARも「7.8」とリーグトップだからだ。

 しかし、だ。ジャッジのMVPを断言するのは時期尚早ではないだろうか。彼とその座を争っている大谷翔平(エンジェルス)も、“歴史的なパフォーマンス”を披露している。
 
 とりわけ現地時間8月29日から始まったヤンキースとの3連戦で見せつけた活躍は圧巻だった。3試合中2試合でマルチ安打を記録した大谷は、打率.417(12打数5安打)、2本塁打、5打点と大暴れ。シリーズ勝ち越しがかかった第3戦目では、6回裏に球界を代表する剛腕ゲリット・コールから逆転3ランをマーク。これが2年連続30号となり、シーズン30号&10勝以上をマークした史上初の男となった。

 これまで比較されてきた“野球の神”ベーブ・ルースを超える大記録を生んだ大谷。ゆえに「MVPはジャッジとなる」と断言する声には、反発も起きている。米野球データサイト『Codify』は「ショウヘイ・オオタニ以外に、1シーズンに30ホームランと3つ以上の奪三振を同時に記録した選手はいない」と紹介。そのうえで、こう論じた。

「オオタニのやっていることが簡単だというのなら、なぜ誰もやらないんだ?」

 もはやジャッジと大谷に絞られた感のある今季のア・リーグMVP競争。どちらが栄冠を手にしてもふさわしいと思えるが、野球ファンが熱視線を送るレースの行方はどうなるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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