敵はもちろん、味方、そして本人までもが驚きを隠せない"魔球"だった。
現地時間9月3日に行なわれたヒューストン・アストロズ戦で、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、「3番・DH兼投手」として先発登板。同地区(ア・リーグ西地区)で首位に立つ強敵を相手に、8回を無四球、被安打6、1失点と好投。勝ち星には恵まれなかったが、天賦の才を堂々と見せつけた。
この日は今季自己最多となる111球を投じた大谷。そのなかでマスクを被った女房役のマックス・スタッシが「ビデオゲームみたいだった」と絶賛したのが、2シームだった。
今年8月上旬からようやく実戦で試し始めたばかりの"新たな魔球"だ。しかし、本人が「しく投げるために必要かな」と語ったボールは、アストロズ打線に効果的に働いた。とりわけ圧巻だったのは、3回にチャズ・マコーミックと対峙した場面で投じた時だった。
カウント1-2から大谷は100マイル(約160.9キロ)の2シームをインローへ投げ込む。21インチ(約53.34センチ)も横滑りしながら急激に食い込んだ剛速球は見事にキャッチャーミットへ。これには右打席に立ったマコーミックも思わず棒立ちするしかなく、あっけない見逃し三振となった。
試合後、フィル・ネビン監督代行は「ショウヘイからは2回が過ぎたあたりに『今日の俺の2シームはエグいでしょ』と興奮気味に言われたよ」と、大谷とのダグアウトでのやり取りを告白。そのうえで強力打線をねじ伏せた"魔球"を次のように評した。
「完璧にコントロールが出来ていて、それが違いになった。98~99マイルぐらいの球が、ホームプレートの端から端に17~18インチ(約43~46センチ)以上も動くのだから、特に右打者は打つのが難しいに決まっている」
自信に溢れた大谷の発言について「『うぬぼれている』と言う人もいるだろうが、なんと言ったっていい」と分析するネビン監督代行は、こうも論じている。
「彼が波に乗っているときは、そういうことをたまに言う。まるでバスケットの(マイケル・)ジョーダンや(マジック・)ジョンソンのように言葉にするんだよ。でも、それは相手に喧嘩を売るわけじゃない。ただ、自分を分かっていて、そういう発言をするのさ」
投打で違いを生み出し、異次元の領域に達しつつある大谷。そのパフォーマンスに本人が「エグイ」と自信を深めるのも当然の成り行きか。
構成●THE DIGEST編集部
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この日は今季自己最多となる111球を投じた大谷。そのなかでマスクを被った女房役のマックス・スタッシが「ビデオゲームみたいだった」と絶賛したのが、2シームだった。
今年8月上旬からようやく実戦で試し始めたばかりの"新たな魔球"だ。しかし、本人が「しく投げるために必要かな」と語ったボールは、アストロズ打線に効果的に働いた。とりわけ圧巻だったのは、3回にチャズ・マコーミックと対峙した場面で投じた時だった。
カウント1-2から大谷は100マイル(約160.9キロ)の2シームをインローへ投げ込む。21インチ(約53.34センチ)も横滑りしながら急激に食い込んだ剛速球は見事にキャッチャーミットへ。これには右打席に立ったマコーミックも思わず棒立ちするしかなく、あっけない見逃し三振となった。
試合後、フィル・ネビン監督代行は「ショウヘイからは2回が過ぎたあたりに『今日の俺の2シームはエグいでしょ』と興奮気味に言われたよ」と、大谷とのダグアウトでのやり取りを告白。そのうえで強力打線をねじ伏せた"魔球"を次のように評した。
「完璧にコントロールが出来ていて、それが違いになった。98~99マイルぐらいの球が、ホームプレートの端から端に17~18インチ(約43~46センチ)以上も動くのだから、特に右打者は打つのが難しいに決まっている」
自信に溢れた大谷の発言について「『うぬぼれている』と言う人もいるだろうが、なんと言ったっていい」と分析するネビン監督代行は、こうも論じている。
「彼が波に乗っているときは、そういうことをたまに言う。まるでバスケットの(マイケル・)ジョーダンや(マジック・)ジョンソンのように言葉にするんだよ。でも、それは相手に喧嘩を売るわけじゃない。ただ、自分を分かっていて、そういう発言をするのさ」
投打で違いを生み出し、異次元の領域に達しつつある大谷。そのパフォーマンスに本人が「エグイ」と自信を深めるのも当然の成り行きか。
構成●THE DIGEST編集部
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