MLB

最大15.5ゲーム差が3.5ゲーム差に。“悪夢の逆転”がちらつくヤンキースに地元メディアも非難「恥ずかしい」「凍てついている」

THE DIGEST編集部

2022.09.10

ジャッジは打っても勝ち切れない状態が続いているヤンキース。そんな名門への風当たりは強まる一方だ。(C)Getty Images

 開幕から勝ち続けてきた"米球界の盟主"が苦しんでいる。

 現地時間9月9日に本拠地で行なわれたタンパベイ・レイズ戦で、ニューヨーク・ヤンキースは2対4と敗北。連敗となってゲーム差を「3.5」に縮められた。

 開幕からロケットスタートを切った今季のヤンキースは、前半戦は地区優勝はおろか、13年ぶりのワールドシリーズ制覇も「間違いなし」と謳われるほどに絶好調。現地7月10日の時点で2位に15.5ゲーム差をつけ、独走状態にあった。

 しかし、現地7月19日のオールスター戦以降でチームは急失速。19勝28敗と大きく負け越し。一方で8月の27試合で18勝9敗と猛チャージをかけてきたレイズににじり寄られ、ついにはヤンキースにとって「悪夢の逆転劇」が現実味を帯びてくるところまで迫られてしまったのだ。
 
 9日の試合も内容は散々たるものだった。1点をリードされた4回表には二死一、二塁で相手2番のワンダー・フランコが放ったフライをレフト線でアーロン・ヒックスが落球。しかし、32歳の名手は落下地点をファウルゾーンと勘違いしたのか、ボールをしばらく放置する失態。ヤンキース・ファンから大ブーイングと、今夏にトレードでドジャースに放出された「ジョーイ・ギャロ」コールをされる文字通りの拙守で走者を一掃させる差を広げられた。

 完全に負のスパイラルにハマっているヤンキース。それだけに地元メディアからの風当たりも強まる一方だ。日刊紙『New York Post』は「ジーダーの球団の殿堂入りのセレモニーも行なわれた夜は台無しになった。チケット完売で、4万6160人も動員した重要な一戦で、ヤンキースは不平不満を免れられない恥ずかしいパフォーマンスを見せた」と糾弾した。

 さらにヤンキースの専門サイト『Pinstrip Ealley』は「地区の争いは白熱することになったわけだが、ヤンキースは氷のように凍てついている」と、"贔屓チーム"の現状を酷評。そして「ヤンキースは破滅を防ぐために、このレイズとの3連戦で最低でも1勝をしなければならないが、現時点でそれができる自信すらない」とバッサリ。もはや、呆れ果てた様子で伝えている。

 はたして、ヤンキースはこのまま沈み、地区優勝をかっさらわれてしまうのか。名門が窮地に立たされている。

構成●THE DIGEST編集部

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