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「どうやって打てっていうんだ!」ダルビッシュ有の投球中に米実況も唸る。“投手・大谷”の変貌に再脚光「かなり驚異的」

THE DIGEST編集部

2022.10.09

15勝、防御率2.33というハイアベレージを記録した今季の大谷。1年を通して話題を振りまいた偉才は投げてなくても話題となる。(C)Getty Images

 その場にいなくとも話題となる。二刀流で球界を席巻した大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)の娯楽性は尽きない。現地時間10月7日に行なわれたサンディエゴ・パドレスとニューヨーク・メッツのワイルドカードシリーズ第1戦での一幕が話題となっている。

 話題となっているのは、パドレスの先発という大役を任されたダルビッシュ有がマウンドでメッツ打線に向かい合った時だった。

 試合中継を担っていた米スポーツ専門局『ESPN』の実況が突如として、ダルビッシュがあらゆる情報を集め、1週間ほどで他の投手の球種を真似できてしまうというエピソードを紹介。続けざまに「我々はもう一人、突然変化した投手を見ましたね」と大谷の存在を持ち出したのである。

 同実況が驚いたのは「投手・大谷」の変貌ぶりだ。今季に15勝を挙げた右腕は、今年7月に入ってから4シームとスプリットを織り交ぜる元来のスタイルから一変、スライダーとツーシームを軸とするスタイルで相手打者を牛耳った。
 
 そんな大谷の"スタイルチェンジ"を試合そっちのけで振り返った同実況は、「ショウヘイ・オオタニは突然、シンカーとスライダーを扱うタイプの選手になった」と驚嘆。そして、「ショウヘイ・オオタニが、どこからともなく、いきなり99マイルのシンカーとツーシームを投げ始め、加えてよく曲がるスライダーも投じてきたら、もうギブアップですよ。どうやって打てと言うんだ」と脱帽した。

 全米に放映されていた同中継内での解説に米識者も反応。米メディア『The Athletic』などで執筆するブレント・マグワイア記者は、「これは本当に興味深い内容の議論だった」と絶賛。そのうえで「ダルビッシュやオオタニのように他の投手のボールを見て、『あぁこれは1週間ぐらいで実戦に持っていけるな』と考えるのは、かなり驚異的だ」と『ESPN』の解説を称えた。

 鵜の目鷹の目の米実況や識者もメジャー屈指の実力を持つ日本人投手たちの有能さに驚かずにはいられないようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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