ポストシーズンが白熱するメジャーリーグにあって、各個人タイトルの行方も専らの話題となっている。とりわけアメリカン・リーグのMVP争いは大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が有力候補の一角に挙げられ、ここ日本でも熱視線が向けられている。
昨季のMVPとして高い注目度を誇った今季の大谷は、圧巻のパフォーマンスを披露した。打っては34本塁打、95打点、OPS.875とおよそ投手とは思えないハイアベレージを記録。一方で投げても15勝、防御率2.33、奪三振率11.87とリーグトップ5に入る好成績を残したのである。
もっとも、MVPを争うライバル、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)も強力だ。なにせア・リーグ年間最多本塁打記録となる62本塁打を放ち、長打率686、OPS1.111という異次元のスタッツを記録し、ヤンキースの地区優勝に貢献したのである。そのインパクトは「唯一無二の二刀流」にも引けを取らない。
近年のMVP予想で重要視されてきた「WAR」でも大谷を上回るジャッジ。それだけに彼の受賞を推す声は絶えない。現地10月9日には、米紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール記者が「ジャッジはMVPだ」と断言しながら各タイトルを予想した記事を掲載。そのなかで、30歳の怪物スラッガーについての持論を記した。
「今年のヤンキースは、打率.311、出塁率.426、長打率.686、62本塁打、131打点という史上最高と言える攻撃のパフォーマンスを披露してチームを支えたジャッジなしでは、よくてワイルドカードのチームだ」
さらに「彼はとてつもない守備もする」とジャッジの多岐にわたる貢献度をクローズアップしたナイチンゲール記者は、MVP予想の2番手に大谷をチョイス。「彼は球界で最高の選手だが、バリー・ボンズも、野球記者たちから20年連続でMVPを与えられなかった。それにエンジェルスは、首位から33ゲーム差をつけられて終わっている」と極度の不振を極めたチーム成績を指摘。そのうえで、次のように断じた。
「もしも、オオタニがエンジェルスを首位争いさせていれば、このタイトルレースは全く別の議論がされていたかもしれない」
レギュラーシーズン終了後も絶えず続いているMVP論争。「史上最も難しい」とされるこの争いを制するのは、ジャッジか、大谷か――。その行方は興味深く見守りたい。
構成●THE DIGEST編集部
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もっとも、MVPを争うライバル、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)も強力だ。なにせア・リーグ年間最多本塁打記録となる62本塁打を放ち、長打率686、OPS1.111という異次元のスタッツを記録し、ヤンキースの地区優勝に貢献したのである。そのインパクトは「唯一無二の二刀流」にも引けを取らない。
近年のMVP予想で重要視されてきた「WAR」でも大谷を上回るジャッジ。それだけに彼の受賞を推す声は絶えない。現地10月9日には、米紙『USA Today』のボブ・ナイチンゲール記者が「ジャッジはMVPだ」と断言しながら各タイトルを予想した記事を掲載。そのなかで、30歳の怪物スラッガーについての持論を記した。
「今年のヤンキースは、打率.311、出塁率.426、長打率.686、62本塁打、131打点という史上最高と言える攻撃のパフォーマンスを披露してチームを支えたジャッジなしでは、よくてワイルドカードのチームだ」
さらに「彼はとてつもない守備もする」とジャッジの多岐にわたる貢献度をクローズアップしたナイチンゲール記者は、MVP予想の2番手に大谷をチョイス。「彼は球界で最高の選手だが、バリー・ボンズも、野球記者たちから20年連続でMVPを与えられなかった。それにエンジェルスは、首位から33ゲーム差をつけられて終わっている」と極度の不振を極めたチーム成績を指摘。そのうえで、次のように断じた。
「もしも、オオタニがエンジェルスを首位争いさせていれば、このタイトルレースは全く別の議論がされていたかもしれない」
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