10月18日に９・10月の月間MVPが発表される前に、投打各部門の月間トップ３を紹介する。今回はセ・リーグ編だ。

【野手】
●OPS　※60打席以上
１位　岡本和真（巨人）　.976
２位　西川龍馬（広島）　.961
３位　ビシエド（中日）　.946

　圧巻の成績で８月まで３か月連続戴冠だった村上宗隆（ヤクルト）が12位（.874）まで転落。代わって、７・８月は不振だった岡本が復調してトップに立った。２位の西川は17試合連続出塁、３位のビシエドもシーズン終了まで13試合連続出塁を記録するなど打ちまくったが、わずかに及ばなかった。一方、８月はOPS.974で２位に入ったロハス・ジュニア（阪神）は、27打席でOPS.342と急落した。

●打率　※60打席以上
１位　西川龍馬（広島）　.377
２位　ビシエド（中日）　.367
３位　菊池涼介（広島）　.317

　期間中にマルチ安打を８度記録した西川と、12度のビシエドが激しい月間首位打者争いを演じたが、９月10日ヤクルト戦での１試合４安打を含め、猛打賞４度（ビシエドは３度）の西川が１分差で上に行った。

　シーズン全体では規定打席に届かなかった西川だが、打率.315は400打席以上ではリーグ２位の高打率だった。３位の菊池は月間打率を３割に乗せたのも今季初。なお、首位打者の村上宗隆（ヤクルト）は、９月は.221と極度の不振に苦しんだ。

●安打
１位　ビシエド（中日）　36
２位　牧秀悟（DeNA）　34
３位　岡林勇希（中日）　33

　８月までは打率.275だったビシエドは、最終月の安打量産で打率も急上昇し、最終的には.294でリーグ５位。３位の岡林は３ヵ月連続のランクインで、一軍定着１年目にして最多安打に輝き、21世紀生まれ初の打撃タイトル獲得者となった。
  ●本塁打
１位　中田翔（巨人）　８
２位　宮﨑敏郎（DeNA）　７
２位　村上宗隆（ヤクルト）　７

　１位の中田は月間打率ではリーグワースト２位の.210ながら、９月11～17日の３試合連続弾を含めて本塁打はトップ。シーズン全体でも、３年ぶりにシーズン20本をクリアした。２位タイの宮崎は７本中５本が逆方向への一発と、技ありの打撃が光った。55号から56号までは13試合も間が空いた村上だが、月間７本自体は２位タイだった。

●打点
１位　中田翔（巨人）　21
２位　ビシエド（中日）　16
３位　牧秀悟（DeNA）　15

　前を打つ坂本勇人や丸佳浩の高出塁率に助けられて、打点王３度のクラッチヒッターぶりが蘇った中田が本塁打との二冠を達成。一方、ビシエドも前の３人（岡林勇希、大島洋平、阿部寿樹）がいずれも出塁率.360超えだったが１位はならず。むしろ前の打者の出塁率が平凡だった牧の３位の方が凄い？

●盗塁
１位　岡林勇希（中日）　７
２位　近本光司（阪神）　６
３位　三好大倫（中日）　５

　岡林が２ヵ月連続のトップとなったが、シーズントータルでは近本に届かず惜しくも２位に。近本は３度目の30盗塁を記録して、同じく３度目のタイトルに輝いた。３位の三好は主に代走として躍動し、出塁（３）よりも盗塁が多い盗塁数。失敗ゼロと相手の警戒をかいくぐって巧みに盗塁を決めた。