2022年のワールドシリーズは好対照なチームの対決となった。
ア・リーグ覇者のアストロズは、ここ6年間で4度目のワールドシリーズ出場と"フォール・クラシック"ではすっかり定番の存在になっている。今季もリーグ最多の106勝を挙げ、ポストシーズンではマリナーズ、ヤンキースをスイープで下して破竹の7連勝。大舞台での強さも考慮すれば、ドジャースをしのいでMLB最強軍団と言っても過言ではない。
一方、ナ・リーグを制したフィリーズは、2012年から10年間ポストシーズンから遠ざかり、今季もレギュラーシーズンはナ・リーグ東地区3位。だが、ポストシーズンではカーディナルス、ブレーブス、パドレスを次々に撃破する快進撃で最終決戦まで駒を進めた。
冷静に戦力を分析すれば、有利なのは間違いなくアストロズだろう。事実、MLB.comの有識者アンケートでも、75人中実に58人がアストロズの勝利を予想している。
今年のアストロズの最大の強みは何と言っても投手陣だ。ここまで、ポストシーズン7試合で防御率1.88(フィリーズは3.06)。サイ・ヤング賞最有力候補のジャスティン・バーランダーを筆頭に、先発もリリーフもとにかく層が厚い。
どれくらい層が厚いかというと、15勝を挙げたルイス・ガルシアがここまでポストシーズンわずか1登板、レギュラーシーズンで防御率1.15をマークし、救援投手の球団記録を更新したライン・スタネックも2登板(2イニング)しか投げていない。つまり、彼らの力を借りずとも相手打線を封じているということで、これほど層の厚い投手陣は歴史上でもそう多くない。
打撃力も侮れない。近年のMLBは「三振かホームランか」系の打者が多いが、コンタクトとパワーを両立させた選手が揃っているのがアストロズの特徴。ヨーダン・アルバレス、アレックス・ブレグマンの3・4番コンビは選球眼も優れおり、攻略は極めて困難だ。
守備・走塁も含めて均整の取れたアストロズとは対照的に、フィリーズは脆さと表裏一体の「爆発力」が魅力のチームだ。
主砲ブライス・ハーパーを中心に球界最強捕手JT・リアルミュート、本塁打王のカイル・シュワーバー、ザック・ウィーラー&アーロン・ノラの先発二枚看板……。際立った個性を持つ主力選手たちは、全米一熱狂的なフィラデルフィアのファンの声援も後押しにしながら、今ポストシーズンですでに何度も名場面を生み出した。
ただ、「脆さと表裏一体」というのがポイントだ。
パドレスを撃破したリーグ優勝決定シリーズも、4勝1敗と結果は一方的だったように見えるが、危ない場面もいくつかあった。
ア・リーグ覇者のアストロズは、ここ6年間で4度目のワールドシリーズ出場と"フォール・クラシック"ではすっかり定番の存在になっている。今季もリーグ最多の106勝を挙げ、ポストシーズンではマリナーズ、ヤンキースをスイープで下して破竹の7連勝。大舞台での強さも考慮すれば、ドジャースをしのいでMLB最強軍団と言っても過言ではない。
一方、ナ・リーグを制したフィリーズは、2012年から10年間ポストシーズンから遠ざかり、今季もレギュラーシーズンはナ・リーグ東地区3位。だが、ポストシーズンではカーディナルス、ブレーブス、パドレスを次々に撃破する快進撃で最終決戦まで駒を進めた。
冷静に戦力を分析すれば、有利なのは間違いなくアストロズだろう。事実、MLB.comの有識者アンケートでも、75人中実に58人がアストロズの勝利を予想している。
今年のアストロズの最大の強みは何と言っても投手陣だ。ここまで、ポストシーズン7試合で防御率1.88(フィリーズは3.06)。サイ・ヤング賞最有力候補のジャスティン・バーランダーを筆頭に、先発もリリーフもとにかく層が厚い。
どれくらい層が厚いかというと、15勝を挙げたルイス・ガルシアがここまでポストシーズンわずか1登板、レギュラーシーズンで防御率1.15をマークし、救援投手の球団記録を更新したライン・スタネックも2登板(2イニング)しか投げていない。つまり、彼らの力を借りずとも相手打線を封じているということで、これほど層の厚い投手陣は歴史上でもそう多くない。
打撃力も侮れない。近年のMLBは「三振かホームランか」系の打者が多いが、コンタクトとパワーを両立させた選手が揃っているのがアストロズの特徴。ヨーダン・アルバレス、アレックス・ブレグマンの3・4番コンビは選球眼も優れおり、攻略は極めて困難だ。
守備・走塁も含めて均整の取れたアストロズとは対照的に、フィリーズは脆さと表裏一体の「爆発力」が魅力のチームだ。
主砲ブライス・ハーパーを中心に球界最強捕手JT・リアルミュート、本塁打王のカイル・シュワーバー、ザック・ウィーラー&アーロン・ノラの先発二枚看板……。際立った個性を持つ主力選手たちは、全米一熱狂的なフィラデルフィアのファンの声援も後押しにしながら、今ポストシーズンですでに何度も名場面を生み出した。
ただ、「脆さと表裏一体」というのがポイントだ。
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