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プロ野球

千賀滉大を筆頭に1億円プレーヤーは5人のみ。成功例の大半はリリーフ投手【育成出身選手最高年俸ランキング】<SLUGGER>

筒居一孝(SLUGGER編集部)

2022.12.19

育成選手から“アメリカン・ドリーム”をつかんだ千賀。彼を含めて育成出身の億越えプレーヤーはわずか5人しかいない<br />
写真:THE DIGEST写真部

育成選手から“アメリカン・ドリーム”をつかんだ千賀。彼を含めて育成出身の億越えプレーヤーはわずか5人しかいない
写真:THE DIGEST写真部

 12月11日、ソフトバンクからFAになっていた千賀滉大がメッツと契約し、育成出身選手初のメジャーリーガーとなった。契約額は5年7500万ドルで、日本円に直すと単年あたり約20億5500万円。プロ1年目(2011年)の年俸270万円から、実に761倍もの大出世だ。育成選手の最高到達年俸をランキングにしてみると、いかに千賀の出世ぶりがケタ外れかが分かる。
    
1位 千賀滉大    約20億5500万円(2023/メッツ)
2位 山口鉄也※   3億2000万円(2014/巨人)
3位 甲斐拓也    2億1000万円(2022/ソフトバンク)
4位 石川柊太    1億2000万円(2022/ソフトバンク)
5位 西野勇士    1億円(2016/ロッテ)
6位 国吉佑樹    7400万円(2022/ロッテ)
7位   砂田毅樹    7200万円(2019/DeNA)
8位   大関友久    4500万円(2023/ソフトバンク)
9位   岡田幸文※    4180万円(2017/ロッテ)
10位  牧原大成    4500万円(2022/ソフトバンク)
※=すでに現役を引退。金額は推定
 
 まず、育成選手が支配下登録を勝ち取ることが、どのくらいの確率なのかを説明しておこう。21年までに育成ドラフトで指名されて入団した421人のうち、支配下登録まで至ったのは143人で、およそ3人に1人の割合。そして、一流選手の目安とも言える年俸1億円以上を手にした選手はわずか5人しかいない。

 育成出身の成功例の先駆けとと言えるのが山口だ。05年の第1回育成ドラフトで指名された6人の1人で、言わば「育成選手1期生」。3年目の07年に支配下登録されると、翌08年には新人王を受賞。その後も長く巨人の中継ぎエースとして活躍し、10年には年俸1億円の大台を突破した。14年には、現在まで含めても他に千賀しかいない育成出身での年俸3億円の大台を突破している。

 その山口も含め、育成から成功した選手はリリーフ投手が多い。5位の西野や7位の砂田、今オフの契約更改で一気に年俸が4000万円に到達した水上由伸(西武)も救援投手だ。千賀も支配下登録されてからしばらくはリリーフを務めていた。

 また、山口の成功は各球団がこぞって育成選手を登用するきっかけにもなった。事実、山口が新人王を手にした08年あたりから、育成ドラフトでの指名人数が急増。10年ドラフトでは巨人とソフトバンクがともに三軍を設立するために育成選手を大量指名した。千賀や甲斐がプロ入りしたのもこの時だった。

 それ以降、ソフトバンクによって育成選手の大量登用が始まった。ベスト10にも千賀含め5人がランクインしているが、トップ20まで対象を広げても、半分の10人はソフトバンクが締めている。高校時代はスカウトの目にも止まらないような存在で、地元のスポーツショップの店主の推薦があってようやくプロ入りした千賀は、まさにその極致と言えるだろう。彼の存在は、今後も多くの育成選手の励みとなるに違いない。

文●筒居一孝(SLUGGER編集部)
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