今オフ、MLBのFA市場において、目玉の一人として注目を集めていた千賀滉大が、ニューヨーク・メッツと契約合意に至ったことが発表された。

　兼ねてよりMLB移籍の意思があることを公にしていた29歳にとっては、ついに念願が叶うこととなり、来季からの活躍には日米の野球ファン、関係者が大きな期待を寄せている。

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　だが、日本人右腕の獲得は、受け入れる球団側にとっても、長年に渡って熱望していた思いが現実のものとなり、球団の未来にとっても極めて重要であることを現地サイトが報じている。

「センガのインパクトはフィールドにとどまらない」

　そう指摘するのは米野球メディア『SBNATION』だ。今回の千賀獲得のメリットが、現在の戦力アップだけではないと特集記事の中で見解を示している。

　記事は「この契約はもう一つの大きな影響を与える可能性のある素晴らしい動きとなる」と銘打たれており、その中で「ショウヘイ・オオタニのフリーエージェント（およびビリー・エプラーとの関係）、ムネタカ・ムラカミの2025年シーズン後のポスティングの可能性を考えると、これらは重要である。突然、メッツはこれまで軽視してきた才能の宝庫を利用することができるようになるのだ」として、将来的な日本人プレーヤー獲得に繋がる大きな要素だと述べている。

　また、過去にMLB入りとなった際のダルビッシュ有や田中将大などへのアプローチがみられなかったことなどに触れながら「メッツがNPBから注目すべき貢献者と契約したのは、リョウタ・イガラシとヒサノリ・タカハシを少額契約でブルペンに加えた2010年が最後だった。2004年に契約したカズオ・マツイだけが、メッツが日本や韓国の市場で大きな成功を収めたと見なすことができる」と振り返った。

　同メディアは「これは大きな変化なのだ」と強調しながら「センガがメッツに移籍したからといって、2024年に大谷がオレンジとブルーのユニフォームでプレーすることが保証されるわけではない。しかし、これはメッツのビジネスのやり方、そして選手にとってのメッツという球団のとらえ方の両方に、大きな変化をもたらすものだ」と予想している。

　果たして記事の内容の通り、メッツが敢行している大補強のうちの一つである千賀獲得は、今後の日本人スターの加入のきっかけとなるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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