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「前回出られなかったのが一番かな」――大谷翔平はなぜ「背番号16」を選んだのか? 偉才が漏らした無念の欠場への想い

THE DIGEST編集部

2023.01.07

都内での会見に日本代表ユニホームを身にまとって登場した大谷。再三にわたって「勝ちたい」と繰り返した彼はなぜ背番号16を選んだのか。写真:滝川敏之

「とにかく勝つことだけを考える」

 キャリア初のワールドベースボールクラシック(WBC)に挑む大谷翔平(エンジェルス)は、単刀直入に参加する意味を語った。1月6日に都内で行なわれた記者会見に、日本代表を率いる栗山英樹監督と出席した偉才は、こうも言葉を続けた。

「素晴らしい選手が集まってくれているので優勝だけを目指して頑張りたい」

 普段はエンジェルスでプレーする大谷。自身は投打二刀流で覚醒を遂げ、21年にアメリカン・リーグMVPとなるなど、球界屈指のメガスターとなった。一方でチームは思うように勝ち星に恵まれない状況が続いており、当人が「勝利」に飢えるにも当然だろう。

 満を持してWBCに挑む大谷。彼が各国のスターたちと競う檜舞台で身に着ける背番号は「16」。これは代表デビューを果たした2015年のプレミア12などで背負っていた番号だが、普段のイメージからすると、やはりエンジェルスでの「17」が印象深い。それだけに理由が気になるところだった。
 
 SNS上でもトレンド入りした背番号については、会見でも質問が飛んだ。それに対して、「背番号は自分自身にあまり大きなこだわりはない」と語った28歳の二刀流戦士は、16を身に着けた理由を明かしている。

「前回出られなかったのが一番かなと思います。それまではずっとジャパンでは16番をつけてきたので。自分にとって日本代表は16番という印象が強い」

 大谷の言う「前回」とは2017年のWBCだ。当時日本ハムに在籍していた偉才は、右足首痛のために大会直前に出場を断念したのだが、この時も16番を背負う予定だったのである。

「(16番を選んだのは)先輩優先みたいなものですねかね。野球界あるあるです。僕は背番号にこだわりないですし、偉大な先輩に良い番号を付けていただいたらなと」と笑った大谷。それでも、日本代表でプレーする以上は16番で――という想いがあったのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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