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侍ジャパン

NPB助っ人が日本の世界一を阻む!? キューバのWBC代表候補50人に地元記者も注目「メンバーになりうる選手が何人もいる」

THE DIGEST編集部

2023.01.07

2017年WBCキューバ代表として活躍したマルティネス(左)とモイネロ(右)。今大会はNPBプレーヤーとして、二人は再び母国のユニフォームを着てWBCを戦う。(C)Getty Images

2017年WBCキューバ代表として活躍したマルティネス(左)とモイネロ(右)。今大会はNPBプレーヤーとして、二人は再び母国のユニフォームを着てWBCを戦う。(C)Getty Images

 現地時間1月6日、キューバ野球協会(FCB)が今年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に臨むキューバ代表候補の登録選手50人を発表した。

 多士済々の名が連なったリストには、メジャー・リーグ(MLB)のシカゴ・ホワイトソックスで活躍するヨアン・モンカダやルイス・ロバートだけでなく、日本でプレーするリバン・モイネロ(ソフトバンク)、ライデル・マルティネス、ジャリエル・ロドリゲス(ともに中日)などが候補入りした。

 キューバの野球専門メディア『Con Las Bases Llenas LLC』のエンリケ・オルテガ記者は候補メンバーの一覧を見渡すと「現在アメリカでプレーしている選手のなかに、2023年WBCキューバ代表の一員となりうる選手が何人もいる。初の世界一に向けて、WBCから要請されたキューバ代表選手50人のロースターが、ついに出来上がった」と綴っている。

 オルテガ記者の言う通り、今回はキューバから亡命しMLBでプレーする選手の招集も認められ、実力派の選手がずらりと名を連ねた。

 まず、メジャー組ではホワイトソックスで通算82本塁打を放っているモンカダをはじめ、3年連続2桁本塁打のロバート、オークランド・アスレチックスやニューヨーク・メッツなどで活躍したヨエニス・セスペデスなどが目につく。

 そしてNPB組に目を向けると、投手ではソフトバンクのリリーフを支えるモイネロが入った。2017年の第4回に出場した快速左腕は、“火の玉ストレート”と呼ばれる150キロ台半ばの速球と切れ味鋭いスライダー、カーブ、チェンジアップを武器に今季は53試合を投げ、1勝1敗で自己最多24セーブを挙げ、防御率1.03をマークした最強セットアッパーだ。

 同じく第4回のWBCに出場したマルティネスは、去年セ・リーグで最多セーブを獲得。チームメイトのロドリゲスは最優秀中継ぎのタイトルを手に入れた。侍ジャパンの前に、鉄壁の中日コンビが立ちはだかる。

 他にも、今シーズンから巨人に新加入するヨアン・ロペス。内野手では2023年から日本ハムでプレーするアリエル・マルティネス、ロッテやソフトバンクの主砲として活躍し、NPB通算184本塁打を放った怪力アルフレッド・デスパイネもラインナップされた。
 
 野球ジャーナリスト兼写真家で、キューバ野球に精通しているレイナルド・クルス・ディアス氏は自身のツイッターに「キューバは2023年WBCの50人の予備登録選手を発表し、そのなかにはメジャーリーガーやマイナーリーガー、そしてキューバ国内以外の選手も含まれている」と興奮してリツイートするなど、今大会に懸けるキューバの本気度が伺えるメンバー候補リストとなっている。

 キューバは2006年の第1回では、日本に敗れて準優勝。2009年の第2回でも、第2ラウンドで日本と激闘を演じている野球大国。悲願の世界一を目指すチームは、ここから人選を30人に絞り、最終メンバーは2月7日に発表される予定だ。

 14年ぶりの世界一奪還を狙う侍ジャパンにとって、今大会はかつてない程の“いばらの道”となりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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