2022年のスポーツ界で印象的な出来事を『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回は、大谷翔平とアーロン・ジャッジの世紀の争いとも言えるアメリカン・リーグMVP争いを取り上げる。
リーグ新記録の62本塁打を放ったジャッジか、投打で異次元のパフォーマンスを見せる大谷か。MLBファンだけでなく、専門家ですら意見が割れたア・リーグのMVP争い。前哨戦とも言える米老舗メディアのMVPに選出されたのは、ヤンキースの主砲だった。
記事初掲載:2022年10月28日
――◆――◆――
今季もスターたちによるスーパープレーに彩られたメジャーリーグ。そのレギュラーシーズンにおける選手たちを評価するのは容易ではないが、米老舗メディア『Sporting News』では「最も価値のある選手」が選出され、小さくない話題を呼んでいる。
現地時間10月27日、米スポーツ専門メディア『Sporting News』は、選手間投票で決まる「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手)」にアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)を選出した。
もっとも、この結果自体は妥当だと言えるだろう。今季のジャッジが披露した打棒はそう断言できるほど規格外だった。往年の大打者ロジャー・マリスが61年前に残したア・リーグ年間本塁打記録(61本)を更新する62ホーマーをマークした30歳は、打率.311、131打点、OPS1.111、長打率.686といずれもハイスタッツを記録。ヤンキースを3年ぶりの地区優勝に導いた貢献度も高かった。
ゆえに選手間の評価も高まった。同メディアが1936年から実施している同賞において、今年は360人が投票に参加。そのうちの66%がジャッジに1位票を集め、18%で2位となった大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)に大差をつける形となった。
日々熱心にメジャーリーグの情報を発信してきた『Sporting News』は、「2022年は明らかにジャッジショーだった」と評価。そのうえで、次のようにアンケート結果を分析した。
「2022年のジャッジはどのチームも欲するような圧倒的な打者だった。アメリカン・リーグのシーズン本塁打新記録を樹立しただけでなく、軒並みMVP級の派手な数字を叩き出したのだ。さらに三冠王にも近かったという事実も忘れてはいけないだろう。66%も票を集めた彼は、18%だったオオタニを簡単に上回った」
だが、圧倒的な差には驚きの声も上がっている。米メディア『The Cold Wire』のアンドレス・チャベス記者は「ジャッジが勝ったという結果自体はたいして驚くべきことではない。誰もが素晴らしく、歴史的なシーズンを過ごしたと認識している」と評したうえで、「だが、ショウヘイ・オオタニとの差はあまりに大きかった」と説いた。
ある意味で"前哨戦"とも言える同メディアのMVP争いでは、大谷ではなくジャッジに軍配が上がる形となった。だが、論争が激しさを増しているMLB公式で「最も価値がある選手」に選ばれるのはどちらなのか。運命の発表は、現地時間11月17日に行なわれる。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】大谷翔平の"W規定到達"で蘇るイチローの言葉。天才の「予言」を超えた究極の存在へ<SLUGGER>
【関連記事】強調された大谷翔平の"究極の価値"。MLB通算216勝の剛腕シリングが訴え!「ジャッジが61本打っても、オオタニがMVP」
【関連記事】「今年はジャッジだ」と断言! 敏腕GMが白熱のMVP争いで大谷翔平を「ほとんど失格」とする理由は?
リーグ新記録の62本塁打を放ったジャッジか、投打で異次元のパフォーマンスを見せる大谷か。MLBファンだけでなく、専門家ですら意見が割れたア・リーグのMVP争い。前哨戦とも言える米老舗メディアのMVPに選出されたのは、ヤンキースの主砲だった。
記事初掲載:2022年10月28日
――◆――◆――
今季もスターたちによるスーパープレーに彩られたメジャーリーグ。そのレギュラーシーズンにおける選手たちを評価するのは容易ではないが、米老舗メディア『Sporting News』では「最も価値のある選手」が選出され、小さくない話題を呼んでいる。
現地時間10月27日、米スポーツ専門メディア『Sporting News』は、選手間投票で決まる「プレーヤー・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手)」にアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)を選出した。
もっとも、この結果自体は妥当だと言えるだろう。今季のジャッジが披露した打棒はそう断言できるほど規格外だった。往年の大打者ロジャー・マリスが61年前に残したア・リーグ年間本塁打記録(61本)を更新する62ホーマーをマークした30歳は、打率.311、131打点、OPS1.111、長打率.686といずれもハイスタッツを記録。ヤンキースを3年ぶりの地区優勝に導いた貢献度も高かった。
ゆえに選手間の評価も高まった。同メディアが1936年から実施している同賞において、今年は360人が投票に参加。そのうちの66%がジャッジに1位票を集め、18%で2位となった大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)に大差をつける形となった。
日々熱心にメジャーリーグの情報を発信してきた『Sporting News』は、「2022年は明らかにジャッジショーだった」と評価。そのうえで、次のようにアンケート結果を分析した。
「2022年のジャッジはどのチームも欲するような圧倒的な打者だった。アメリカン・リーグのシーズン本塁打新記録を樹立しただけでなく、軒並みMVP級の派手な数字を叩き出したのだ。さらに三冠王にも近かったという事実も忘れてはいけないだろう。66%も票を集めた彼は、18%だったオオタニを簡単に上回った」
だが、圧倒的な差には驚きの声も上がっている。米メディア『The Cold Wire』のアンドレス・チャベス記者は「ジャッジが勝ったという結果自体はたいして驚くべきことではない。誰もが素晴らしく、歴史的なシーズンを過ごしたと認識している」と評したうえで、「だが、ショウヘイ・オオタニとの差はあまりに大きかった」と説いた。
ある意味で"前哨戦"とも言える同メディアのMVP争いでは、大谷ではなくジャッジに軍配が上がる形となった。だが、論争が激しさを増しているMLB公式で「最も価値がある選手」に選ばれるのはどちらなのか。運命の発表は、現地時間11月17日に行なわれる。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】大谷翔平の"W規定到達"で蘇るイチローの言葉。天才の「予言」を超えた究極の存在へ<SLUGGER>
【関連記事】強調された大谷翔平の"究極の価値"。MLB通算216勝の剛腕シリングが訴え!「ジャッジが61本打っても、オオタニがMVP」
【関連記事】「今年はジャッジだ」と断言! 敏腕GMが白熱のMVP争いで大谷翔平を「ほとんど失格」とする理由は?
関連記事
- ジョーダンやC・ロナウドも敵わない!? 大谷翔平のスターらしからぬ“謙虚さ”に海外メディアが注目「他の選手たちと違うのは――」【2022名場面・珍場面】
- 大谷翔平は「一度もチームを批判していない」。米記者が帰国会見での“切り取り報道”に「彼の言いたいことを超えている」と指摘【2022名場面・珍場面】
- 「夢はすべて叶った」笑顔の大谷翔平が見せた“脱帽シーン”に敵記者も感嘆!「オオタニとの距離はグッと縮まった」【2022名場面・珍場面】
- 「妻が君のこと大好きなんだ」Wソックス守護神も大谷翔平との記念写真を熱望! 目撃した現地記者が「お気に入りの瞬間」と紹介【2022名場面・珍場面】
- 「なんてことだ!」大谷翔平の“あわや大惨事シーン”に米記者もヒヤリ! 折れたバットが直撃寸前「恐ろしい瞬間だった」【2022名場面・珍場面】