MLB

吉田正尚が米専門誌の若手有望ランク入りも“懐疑的”な低評価に地元メディアが異論「NPBキャリアを忘れるな」

THE DIGEST編集部

2023.01.21

米専門誌が選ぶ若手有望株選手のランク入りを果たした吉田だが、厳しい低評価が並んだ。写真:THE DIGEST写真部

 昨年12月、5年総額9000万ドル(約119億円)の契約で名門球団の一員として加わった吉田正尚に懐疑的な視線が向けられている。

 現地1月18日、ポスティングシステムでオリックスからメジャーリーグのボストン・レッドソックスに入団した吉田が米野球専門誌『Baseball America』が発表した「2023年の若手有望株トップ100選手」にランクインした。

 同ランキングはメジャー経験のない10代後半から20代前半の若手有望選手ばかりで、レッドソックスからは吉田を含め5人が100位以内に入った。

 同誌によると、吉田はNPBで7シーズンを過ごしており、本来の意味では若手に当たらない年齢(29歳)だが、今オフに契約した外野手は、まだメジャーでプレーしていないため、今ランキングの対象に入っているとの断りを入れている。注目のランキングは、吉田は87位、チーム最上位はショートのマルセロ・メイヤーの10位だった。

 ボストンの地元紙『Masslive』のマット・ヴォートゥール記者は、同誌が下した吉田の評価について「レッドソックス(が評価する)以上にマサタカ・ヨシダの打撃のポテンシャルに懐疑的だ。ヒットツールは55点、パワーは45点と低い」と予想以上の低評価だったことに拍子抜け。続けて「守備への期待度が低いことと、スピードがないことが彼の総合順位を下げている」と指摘する。
 
 一方、地元メディア『Boston.com』のコーナー・ライアン記者も吉田の余りに低い評価に首をかしげている。同記者は「選手のツールを20~80のスケールで評価する『Baseball America』は、ヨシダの打撃を55、パワーで45の評価で集計しているが、彼はNPBで打率.327、出塁率.421、長打率.539のキャリアを持つ打者であることを忘れてはいけない」と言及する。

 続けて「(吉田は)オリックス・バファローズでは昨シーズン508打席で80四球を記録し、わずか41回しか三振を喫していない」とNPB時代のデータを掲載し、チームを26年ぶりの日本一に導いた打棒、そして選球眼の良さを指摘する。

 このように地元では高い期待が寄せられているが、専門メディアではシビアな評価が下されている吉田。29歳のヒットメーカーは、メジャー1年目で低評価を覆す活躍を見せることができるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】米データ分析サイトが吉田正尚の2023年スタッツを予測! 好成績の内容に米メディアは「オフシーズンの投資を正当化させるものだ」と反応

【関連記事】吉田正尚はR・ソックスで「1番打者」として起用か! 米専門メディアは"能力"は?「"ゴジラ"のようなパワーはないが、打撃王だ」

【関連記事】MLB公式の「驚くべき12選手」に大谷翔平&吉田正尚が選出!「二刀流スーパースター」がNo1に上り詰めるには?
NEXT
PAGE
【動画】日本シリーズで観客の度肝を抜いた圧巻弾! 吉田正尚の特大アーチをチェック