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プロ野球

【キャンプ展望:広島】「こうしろ、ああしろは好きじゃない」。信頼する4人のコーチとチームに新風を吹き込む新井新監督<SLUGGER>

前原淳

2023.01.25

ドラフト1位の斉藤優汰と握手を交わす新井監督。写真:産経新聞社

ドラフト1位の斉藤優汰と握手を交わす新井監督。写真:産経新聞社

 2023年、新井新体制が動きだす。昨季終了後、4年連続Bクラスに終わった広島は、新監督に新井貴浩を迎え入れることを発表した。18年の現役引退後は評論家を務め、指導歴はない。監督未経験の12球団最年少指揮官がチーム再建を託された。

 広島では絶大な人気と支持を集める。がむしゃらに野球に打ち込む姿や明るいキャラクターで、多くのファンを魅了してきた。16~18年のリーグ3連覇時はチームの精神的支柱となり、後輩たちからも慕われていた。待望の監督就任に、期待は高まるばかりだ。

 ただ、シーズンが始まれば、すべてがうまくいくはずもない。苦しい時期は必ず来る。チームの現状は4年連続Bクラス。新井監督は目先の結果ではなく、中長期的視野でチームを見ている。

「選手たちには目の前の試合に頑張ってくれと言いたいですし、そこをマネジメントしていくのが私なり、コーチだと思っています」

 新井監督誕生とともに、コーチ陣の顔ぶれも大きく変わった。新顔は4コーチ。他球団ファンからすると、“大きく変わった”という表現に違和感を覚えるかもしれない。ただ、地方に本拠地を置く広島が他球団の指導者を招き入れたのは、近年では22年の高橋健コーチ(現二軍投手コーチ)や21年の河田雄祐コーチ(現ヤクルト)、13年の新井宏昌コーチが挙げられるくらい。条件面も含め、在京・在阪の指導者を招き入れる難しさがある。これまでも、子育てなどの家庭事情から打診を断られることもあったと聞く。

 生え抜きの指導者によって伝統を継承してきたとも言える一方で、ここ数年は閉塞感にも似た偏りも生じていた。時代の変化とともに、新しい風を吹き込む時期だったのかもしれない。
 今年は新任4コーチのうち、3人が外部からの招聘だった。これだけ多く招き入れることができたのは、新井監督の人脈と人格もあるだろう。

 新任監督をサポートし、コーチ陣を束ねる役割を担うのが、昨年まで阪神でバッテリーコーチを務めた藤井彰人ヘッドコーチだ。

 阪神で6年間コーチを務めた指導歴に加え、現役引退翌年の16年は独立リーグの指導も経験している。現役時代には野村克也監督や梨田昌孝監督ら名将と呼ばれた指導者たちの下でプレーし、パ・リーグの野球にも詳しい。

 同学年の新井監督は、広島球団から監督就任の打診を受けた段階で、「ヘッドには藤井を」という思いがあったという。

「彼の視野の広さ、深さには驚かされていた。プラス、本当に周りを大切にして、コミュニケーション能力も高い。あいつにヘッドをやってもらいたいと思っていた」

 阪神時代にともにプレーした4年間、グラウンド内外で多くの時間をともにしてきた。そこでさまざまな意見をぶつけ合い、野球観を共有し、理解を深めてきた。新井体制初始動となった昨秋キャンプの第1クールでは、藤井ヘッドが不在の監督の代わりを務め、新井監督合流後もコーチ陣のまとめ役となった。「自分にはない見え方を彼はしている。さすがキャッチャーだなと思う」。指揮官は、自分にはない視点も持つ参謀役への信頼をさらに厚くした。
 

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