当然と言えば当然の補強だった。
リーグ3連覇を目指すヤクルトはこのオフ、新外国人投手としてケオーネ・ケラを獲得した。メジャー通算243試合で通算28セーブ、防御率3.33という実績を誇る右腕の獲得は、昨季までクローザーを務めていたマクガフの穴埋めを狙ってのことだ。
リーグ2連覇を果たした過去2年のチームで、マクガフの存在は大きかった。2021年は31セーブ、昨季は38セーブを挙げて、クローザーとして君臨した。
最後に投げる投手が決まっているから、他の投手のマネジメントもしやすい。この2年で覚醒したセットアッパーの清水昇や昨季飛躍を遂げた木澤尚文、かつて抑えを務めた経験もある石山泰稚らが働きやすかったのは、マクガフの存在があったからに他ならない。
そのマクガフがメジャー復帰を目指して退団。そこで、ケラを獲得したというわけである。全盛期は160キロの剛球で鳴らしたが、昨季はトミー・ジョン手術明けでマイナー登板のみ。術後2年目で本来の投球を取り戻すことができるか。そこがまず、3連覇達成のための大きなカギとなる。
他にも重要なポイントはいくつかある。
三冠王を獲得した村上宗隆は心配ないとしても、山田哲人が昨季と同じく不振に苦しむようだと、打線も安泰とは言えなくなる。 先発投手陣も同じで、昨季16先発をこなした左腕の石川雅規はすでに43歳。いくら軟投派とはいっても、そろそろ厳しくなる時期だ。また、高橋奎二は侍ジャパン入りを果たしたことからも分かるように、資質はエース級だが、まだ年間を通してローテーションを守ったことがない。
本来なら3年目の奥川恭伸に期待したいところだが、昨季は右ヒジの状態が芳しくなく、わずか1登板に終わった。とりあえずトミー・ジョン手術は回避したが、いずれ踏み切ることになる可能性も否定できず、不測の事態に備えておく必要がある。
おそらく、こうした状況を見越してのことだろう。昨年のドラフトでは社会人出身の吉村貢司郎を1位指名。また、メジャー通算34先発の実績を持つ左腕ピーターズも獲得した。
打線では坂口智隆、内川聖一、嶋基宏が引退。新たな戦力の台頭が求められる。先述した山田の後継者候補もさることながら、青木宣親に代わる存在を確立したいシーズンでもある。
いわば、投手・野手ともに世代交代を意識しながら、同時に勝利を目指す必要があるのだ。
ここで注目されるのが高津臣吾監督の采配である。昨季は長岡秀樹をショートストップとして一本立ちさせた。21年は西浦直亨と元山飛優の併用だったところへ、一人でレギュラーを任せられる存在を育て上げたのだ。
リーグ3連覇を目指すヤクルトはこのオフ、新外国人投手としてケオーネ・ケラを獲得した。メジャー通算243試合で通算28セーブ、防御率3.33という実績を誇る右腕の獲得は、昨季までクローザーを務めていたマクガフの穴埋めを狙ってのことだ。
リーグ2連覇を果たした過去2年のチームで、マクガフの存在は大きかった。2021年は31セーブ、昨季は38セーブを挙げて、クローザーとして君臨した。
最後に投げる投手が決まっているから、他の投手のマネジメントもしやすい。この2年で覚醒したセットアッパーの清水昇や昨季飛躍を遂げた木澤尚文、かつて抑えを務めた経験もある石山泰稚らが働きやすかったのは、マクガフの存在があったからに他ならない。
そのマクガフがメジャー復帰を目指して退団。そこで、ケラを獲得したというわけである。全盛期は160キロの剛球で鳴らしたが、昨季はトミー・ジョン手術明けでマイナー登板のみ。術後2年目で本来の投球を取り戻すことができるか。そこがまず、3連覇達成のための大きなカギとなる。
他にも重要なポイントはいくつかある。
三冠王を獲得した村上宗隆は心配ないとしても、山田哲人が昨季と同じく不振に苦しむようだと、打線も安泰とは言えなくなる。 先発投手陣も同じで、昨季16先発をこなした左腕の石川雅規はすでに43歳。いくら軟投派とはいっても、そろそろ厳しくなる時期だ。また、高橋奎二は侍ジャパン入りを果たしたことからも分かるように、資質はエース級だが、まだ年間を通してローテーションを守ったことがない。
本来なら3年目の奥川恭伸に期待したいところだが、昨季は右ヒジの状態が芳しくなく、わずか1登板に終わった。とりあえずトミー・ジョン手術は回避したが、いずれ踏み切ることになる可能性も否定できず、不測の事態に備えておく必要がある。
おそらく、こうした状況を見越してのことだろう。昨年のドラフトでは社会人出身の吉村貢司郎を1位指名。また、メジャー通算34先発の実績を持つ左腕ピーターズも獲得した。
打線では坂口智隆、内川聖一、嶋基宏が引退。新たな戦力の台頭が求められる。先述した山田の後継者候補もさることながら、青木宣親に代わる存在を確立したいシーズンでもある。
いわば、投手・野手ともに世代交代を意識しながら、同時に勝利を目指す必要があるのだ。
ここで注目されるのが高津臣吾監督の采配である。昨季は長岡秀樹をショートストップとして一本立ちさせた。21年は西浦直亨と元山飛優の併用だったところへ、一人でレギュラーを任せられる存在を育て上げたのだ。
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