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MLB

WBC代表キャンプで「その先」を見据える戸郷や大勢。若き侍たちが重視する”自分たちの感覚”<SLUGGER>

氏原英明

2023.02.20

昨季のストレートの平均球速は代表のリリーフ陣でトップ。すでに球界有数のパワーピッチャーだが、これからもまだまだ成長を期す。写真:梅月智史

昨季のストレートの平均球速は代表のリリーフ陣でトップ。すでに球界有数のパワーピッチャーだが、これからもまだまだ成長を期す。写真:梅月智史

 頼もしい。

 侍ジャパンの若手投手陣の取材をしながら、そんなことを思った。

「シーズンのこともあるんでね。そこはしっかりと自分のことをやらなければと思って、球数は多めに投げました」

 そう語ったのは、キャンプ2日目に74球を投げ込んだ戸郷翔征(巨人)だった。

 昨季はチームトップの25試合に先発。自己最多の12勝を挙げ、防御率、勝率、奪三振でもキャリアハイを更新した。
 
 WBCともなれば、いつもと違う仕事になってしまうのはしかたない。それだけのメンバーが揃っているため、投手も野手も「与えられたところで自分の力を発揮する」という想いで一致している。

 おそらく侍ジャパンでは、第2先発かリリーバーを任せられることになるだろう。自身のそうした立ち位置は理解しているが、「今はまだいいかな」と自分なりの調整を続けている。

 それだけに、「与えられた役割でそれなりの姿を見せなくてはいけない」と考えていると思いきや、戸郷は「まずシーズンのことを考えて」という言葉が口から出てくるのである。

「リリーフで投げると言っても、出力を上げるだけのことなので、今はそこまで調整をしなくていいのかな。リリーフの経験もこれまでにありますからね」
 
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