専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
侍ジャパン

選出時の懐疑論に一発回答! “たっちゃん”ことヌートバーが侍ジャパン初陣で見せた「メジャーの力」【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.03.07

NPBの投手たちにもきっちりとアジャストしてみせたヌートバー。先頭打者としてチャンスメーカーの役割を果たした。写真:滝川敏之

NPBの投手たちにもきっちりとアジャストしてみせたヌートバー。先頭打者としてチャンスメーカーの役割を果たした。写真:滝川敏之

 メジャーリーガーの実力はやはり伊達ではない。

 3月6日に京セラドーム大阪で行なわれた阪神との強化試合で、侍ジャパンのラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)は「1番・センター」で先発出場。日系人選手として初選出を受けた25歳は、これが代表デビュー戦ながら3打数2安打1打点と活躍。堂々と存在感を放った。

 栗山英樹監督が「野球の幅が広がる」とワールド・ベースボール・クラシック(WBC)メンバーに選出したヌートバーだが、発表時には懐疑論も渦巻いた。実質メジャー経験が2年というキャリアの浅さもあってか、候補者だった近本光司(阪神)や塩見泰隆(ヤクルト)と比較して実力を疑問視する球界OBも少なくなかった。

 果たしてヌートバーは見事に周囲の雑音を振り払ってみせる。

 初回の第1打席では阪神先発の才木浩人が投じた153キロのストレートをしっかりとセンターへと弾き返して出塁。さらに3回表の2死三塁の場面では、才木の142キロのスライダーを捉えて先制となるタイムリーヒットを記録した。
 
 初対戦となる日本の若手投手にもしっかりとアジャストする打撃技術は流石と言えよう。また、この日は、以前から清水雅治外野守備・走塁コーチが「どこまで声かけとか連携できるかな」とコミュニケーション面での不安を口にしていた守備も危なげなくこなし、頼もしさを感じさせた。

 もっとも、ヌートバーの貢献度の高さは以前から折り紙つきではあった。というのも、1打席当たりに打者がリーグ平均(100)に対し、どれだけ得点を産み出したかを表す「wRC+」という指標で彼のメジャー通算が「118」と高い値を記録していたからだ。

 初陣で、きっちりとメジャーでプレーする実力を見せ、目に見える結果を残したヌートバー。栗山監督もホッとしたというところだろう。阪神戦後に指揮官は「課題はまだまだいっぱいある」としながらも「たっちゃんは時差との関係もあって、心配しているところもあったんですけど、あそこで仕事をしてくれたことでチームが落ち着いた」と満足げに振り返った。

 もはやヌートバーの可能性に疑いを持つ人は少なくなったのではないだろうか。WBC初戦となる3月9日の中国戦に向け、楽しみは尽きない。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】「規格外とか言うレベルを超越」大谷翔平の“片手3ラン”にファン衝撃!ドームでは“どよめき”沸く「これがメジャーのMVPか」【WBC】

【関連記事】大谷翔平の“千両役者”ぶりに伝説OB古田敦也も絶句。球場騒然の衝撃アーチに「マジか…。言葉がない」【WBC】

【関連記事】MLB記者が日本の“スナック菓子”に最上級の賛辞!「僕は彼に投票するだろう」とドはまりした日本の味とは?【WBC】
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号