3月9日に東京ドームで行なわれたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンドのプールB開幕節で、日本代表は中国代表に8対1で完勝。史上最多3度目の“世界制覇”に向け、幸先の良いスタートを切った。
【動画】待ちに待ったヒット! 山田哲人が放った覚醒のタイムリーをチェック
中盤まで「難しい試合」(栗山英樹監督談)だった。そんな手に汗握る攻防戦の中で、侍ナインを大いに喜ばせ、球場全体をドッと沸かせたのは、山田哲人(ヤクルト)の一打だった。
この開幕戦でスタメンを外れた山田に出場機会が訪れたのは8回表。7回にソロホームランを放っていた牧秀悟(DeNA)に代わって守備から試合に入ると、直後の8回裏に1死満塁というこれ以上ない状況下で打席が回ってくるのだ。
一打が出れば、中国を一気に突き放せる場面。ここで「全集中した」という山田は感覚を研ぎ澄ませた。そして相手6番手のオ・ウシンがカウント3-1から投じた135キロのシュート気味のストレートを強振。痛烈な当たりで見事にレフト前へと弾き返した。
待ちに待った一本だった。というのも、山田は対外試合での16打席でノーヒットと不振に喘いでいたからだ。それでも「何とか本大会で活躍したい」と語った本人は「不安はあまりないですけど、怖さも知っていますし、いろんな感情がある」という暗中模索の日々の中で何かを掴みかけていた。
そして、「重心を低くした」という一工夫で、喉から手が出るほど欲しかった結果に結びつけた。
試合後に「全く打ってないので良いとは言えないですが、練習からいろいろ試行錯誤してきて、良いアイデアは出てきていた」と明かした山田は安堵したような表情で打席内での心境を振り返った。
「すごく緊張しました。ここからだというか、本当に結果だけが出てなかったですけど、思いっきりプレーするだけだと思ってました。思いっきり振りました」
淡々とした言葉の中に安堵の想いが滲み出た。
悩めるバットマンから飛び出したヒットには、指揮官も安堵する。2015年と19年のプレミア12、17年のWBC、21年の東京五輪と主要国際3大会全てで本塁打を放ってきた山田の勝負強さを「(WBCで)絶対に必要」と説いてきた栗山監督は、「すごく嬉しかったです。本当に嬉しかった。ひとすらに嬉しかったです」と微笑んだ。
10日迎える韓国との大一番に向けては「世界一のなるために倒していかなければいけない相手」と意気込んだ山田。過去の日韓戦では、19年のプレミア12で逆転の3ランアーチ、21年の東京五輪では満塁の走者を一掃する二塁打を放つなど、侍随一の“韓国キラー”ぶりを発揮してきた。それだけに、彼が長いトンネルを抜け出したのは日本にとっても好材料と言うほかにないだろう。
取材・文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)
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一打が出れば、中国を一気に突き放せる場面。ここで「全集中した」という山田は感覚を研ぎ澄ませた。そして相手6番手のオ・ウシンがカウント3-1から投じた135キロのシュート気味のストレートを強振。痛烈な当たりで見事にレフト前へと弾き返した。
待ちに待った一本だった。というのも、山田は対外試合での16打席でノーヒットと不振に喘いでいたからだ。それでも「何とか本大会で活躍したい」と語った本人は「不安はあまりないですけど、怖さも知っていますし、いろんな感情がある」という暗中模索の日々の中で何かを掴みかけていた。
そして、「重心を低くした」という一工夫で、喉から手が出るほど欲しかった結果に結びつけた。
試合後に「全く打ってないので良いとは言えないですが、練習からいろいろ試行錯誤してきて、良いアイデアは出てきていた」と明かした山田は安堵したような表情で打席内での心境を振り返った。
「すごく緊張しました。ここからだというか、本当に結果だけが出てなかったですけど、思いっきりプレーするだけだと思ってました。思いっきり振りました」
淡々とした言葉の中に安堵の想いが滲み出た。
悩めるバットマンから飛び出したヒットには、指揮官も安堵する。2015年と19年のプレミア12、17年のWBC、21年の東京五輪と主要国際3大会全てで本塁打を放ってきた山田の勝負強さを「(WBCで)絶対に必要」と説いてきた栗山監督は、「すごく嬉しかったです。本当に嬉しかった。ひとすらに嬉しかったです」と微笑んだ。
10日迎える韓国との大一番に向けては「世界一のなるために倒していかなければいけない相手」と意気込んだ山田。過去の日韓戦では、19年のプレミア12で逆転の3ランアーチ、21年の東京五輪では満塁の走者を一掃する二塁打を放つなど、侍随一の“韓国キラー”ぶりを発揮してきた。それだけに、彼が長いトンネルを抜け出したのは日本にとっても好材料と言うほかにないだろう。
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