ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次ラウンド・プールBが3月9日、東京ドームで開幕。中国代表を迎え撃った日本代表は、先発登板を果たした大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が好投し、8対1で緊張の"初陣"を制した。
勝つには勝った。しかし、点差以上に厳しい試合だった。試合後に侍ジャパンの栗山英樹監督が「最終的には点差が開きましたけど、1点差で逃げ切ったような印象しか残っていない」と振り返ったように、侍ジャパンは手を焼いていた。
なかなかダメを押せない。そんな重苦しい雰囲気を吹き飛ばしたのは、何気ないワンプレーだった。4回に一塁へのゴロを打ったラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)が全力疾走。焦った相手のエラーを誘っていずれも出塁。貴重な追加点に繋がった。
当のヌートバーは「次はクリーンヒットで塁に出られるようにしないとね」と苦笑いを浮かべた。だが、日系人選手として初選出されている彼のハッスルプレーを指揮官は「(4点を取った)8回にというよりも、まずは前半に苦しむなかでの、たっちゃん(ヌートバーの愛称)の全力疾走」と強調。そして、こう評した。
「一瞬でも気を抜いてるとあれはセーフにならない。とにかくできることを全力でやり尽くすというあの全力疾走が、なにか流れを引き込んでくる。そういった形が日本野球の原理原則であると僕は思っている」
ことあるごとに栗山監督は「諦めないことが大事」と訴えてきた。そのなかでヌートバーのプレーは指揮官の志す野球を体現したと言っていい。
そして、10日に行なわれる日韓戦では栗山監督の言う「日本野球の原理原則」こそが勝利のカギとなるだろう。相手は9日のオーストラリア代表戦に敗れて後がない状況であり、間違いなく死に物狂いで勝利をもぎ取りに来る。そんな緊張感のある試合においては、技術力もさることながら、個々のメンタリティーが勝負を分ける。それは栗山監督が「韓国とは本当に魂と魂のぶつかり合いになる」と認めるところからも重要性が感じ取れる。
「どんな状況でも100パーセントで走るというのは野球選手に求められている」(ヌートバー談)――。そのスタンスこそが、運命の大一番で侍たちに求められているのではないか。
取材・文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)
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勝つには勝った。しかし、点差以上に厳しい試合だった。試合後に侍ジャパンの栗山英樹監督が「最終的には点差が開きましたけど、1点差で逃げ切ったような印象しか残っていない」と振り返ったように、侍ジャパンは手を焼いていた。
なかなかダメを押せない。そんな重苦しい雰囲気を吹き飛ばしたのは、何気ないワンプレーだった。4回に一塁へのゴロを打ったラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)が全力疾走。焦った相手のエラーを誘っていずれも出塁。貴重な追加点に繋がった。
当のヌートバーは「次はクリーンヒットで塁に出られるようにしないとね」と苦笑いを浮かべた。だが、日系人選手として初選出されている彼のハッスルプレーを指揮官は「(4点を取った)8回にというよりも、まずは前半に苦しむなかでの、たっちゃん(ヌートバーの愛称)の全力疾走」と強調。そして、こう評した。
「一瞬でも気を抜いてるとあれはセーフにならない。とにかくできることを全力でやり尽くすというあの全力疾走が、なにか流れを引き込んでくる。そういった形が日本野球の原理原則であると僕は思っている」
ことあるごとに栗山監督は「諦めないことが大事」と訴えてきた。そのなかでヌートバーのプレーは指揮官の志す野球を体現したと言っていい。
そして、10日に行なわれる日韓戦では栗山監督の言う「日本野球の原理原則」こそが勝利のカギとなるだろう。相手は9日のオーストラリア代表戦に敗れて後がない状況であり、間違いなく死に物狂いで勝利をもぎ取りに来る。そんな緊張感のある試合においては、技術力もさることながら、個々のメンタリティーが勝負を分ける。それは栗山監督が「韓国とは本当に魂と魂のぶつかり合いになる」と認めるところからも重要性が感じ取れる。
「どんな状況でも100パーセントで走るというのは野球選手に求められている」(ヌートバー談)――。そのスタンスこそが、運命の大一番で侍たちに求められているのではないか。
取材・文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)
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