打った瞬間に誰もが確信する一打だった。
3月11日に東京ドームで開催されているワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の1次リーグプールBで、日本代表はオーストラリア代表と対戦。「3番・DH」で先発した大谷翔平(エンジェルス)に、自身にとって今大会初アーチを放った。
ドームから地鳴りのような歓声がこだました。
初回だった。日本はラーズ・ヌートバーが四球で出塁すると、続く近藤健介もライト前ヒットで出塁。無死一、二塁の好機で打席に入った大谷は、相手先発のウィル・シェリフがカウント0-1から投じた真ん中に入ったカーブをジャストミート。本人が確信めいて見送った打球は、右中間にある自身が広告となっている看板に直撃する特大アーチとなった。
前日にはチェコの先発オンドレイ・サトリアの120キロに満たない緩いチェンジアップに苦戦し、この打席も初球に投じられた112キロのカーブは空振りしていた。そのなかで2球目に見事にアジャストしてみせた能力はあっぱれと言うほかない。
世界が熱視線を送る二刀流戦士の特大アーチには米識者も感嘆。WBCの中継を担っている米放送局『FOX Sports』でアナリストを務めるベン・バーランダー氏は「オオタニがボールを粉砕した。彼はそうなることを知っていたんだ」と目を丸くした。
なお、大谷の特大アーチを被弾したシェリフは、直後から制球が定まらず。4番の村上宗隆こそ打ち取ったものの、吉田正尚にはすっぽ抜けのデッドボールを献上。制球難が目立ったために、6番の岡本和真を空振り三振に仕留めたところでマウンドを降りている。
構成●THE DIGEST編集部
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なお、大谷の特大アーチを被弾したシェリフは、直後から制球が定まらず。4番の村上宗隆こそ打ち取ったものの、吉田正尚にはすっぽ抜けのデッドボールを献上。制球難が目立ったために、6番の岡本和真を空振り三振に仕留めたところでマウンドを降りている。
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