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侍ジャパン

栗山監督が“投手4人招集”のオリックスに謝辞。シーズンへの影響危惧も「しっかり形にできるように」世界一奪還を誓う【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.03.15

栗山監督は守護神候補だった栗林の代わりにオリックスの山﨑を招集すると発表した。写真:鈴木颯太朗

栗山監督は守護神候補だった栗林の代わりにオリックスの山﨑を招集すると発表した。写真:鈴木颯太朗

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)3大会ぶりの世界一まで、あと3つとした侍ジャパン。3月16日の準々決勝イタリア戦に向けて、チームは東京ドームで全体練習を行なった。

 栗山英樹監督は14日、腰の張りを訴えていた栗林良吏(広島)の登録抹消を発表し、 オリックスの山﨑颯一郎を出場選手登録したことを明かした。同監督は「本当に苦しい決断をしなければいけなかった」と記者会見で話し、苦渋の決断だったと吐露した。

 指揮官は「ここからある意味、全く違う戦いが始まる。全てのピッチャーを突っ込んでいく戦いが始まる」と総力戦を示唆。そのなかで61歳は「昨年11月も一緒にやりましたけど、山﨑颯一郎選手に来てもらって、いろんな所で投げてもらう」と言い、昨シーズン26年ぶりの日本一に貢献した24歳のセットアッパーを代役に指名した。

 山﨑は同日、侍ジャパンのオフィシャルサイトで「選んでいただき、とても光栄に思います」と述べ、「何にも変え難い貴重な経験をさせていただくことに感謝しています。宇田川に負けないように、そして日本の世界一に貢献できるように全力で腕を振ります」と、同僚の宇田川優希の名を挙げ、世界一へ意気込みを示した。
 
 また、栗山監督は山﨑の追加招集を承諾してくれた球団や中嶋聡監督に対して、「オリックスの皆さんには感謝しています」と頭を下げた。「カープもそうだし、西武もそうですけど、みんな本当にジャパンのために球団の皆さんが応援してくれる」と、NPB球団の協力体制に感謝した。

 自らも2012年から2021年まで日本ハムで指揮を執っていたことに触れ、「ピッチャーを4人も持っていかれたら開幕に向け、いろんなことが起こってしまう」と、シーズン開幕を控える大事な時期に主力選手を引き抜かれる影響を危惧する。そんな中でも侍ジャパンのために選手を快く送り出す決断をしてくれたオリックスに、指揮官は改めて感謝の意を示した。

 大会前には鈴木誠也(シカゴ・カブス)が、そして一発勝負の準々決勝を前に守護神候補が離脱してしまった侍ジャパン。それでも指揮官は「いろんな人たちの思いを持ってジャパンは前に進もうとしている」と、チームのさらなる結束を強調する。栗山監督は「思いに感謝して、しっかり形にできるように頑張っていこうと思います」と言い、会見場を去った。

 指揮官が言う思いの結晶である「形」というのは無論、14年ぶりの世界一であることは言うまでもない。

構成●THE DIGEST編集部

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