ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3大会連続1次ラウンド敗退を喫した韓国代表。3月14日、チームは仁川空港を通じて早期帰国した。
地元メディアでは早くも世代交代について囁かれている。日刊紙『韓国日報』は「2008年北京五輪金メダル、2009年WBC準優勝などで韓国野球の黄金期を築いたベテランたちの“ラストダンス”が虚しく終わった」と、これまで韓国球界を牽引してきたベテランたちの代表引退が濃厚だと言及している。
事実、同メディアによるとキャプテンを務めたキム・ヒョンスは13日、中国との1次ラウンド最終戦を終えた後、涙を流しながら「もう降りる時が来たようだ。韓国のユニフォームを着るのはこれが最後」と代表引退を宣言した。
また、“日本キラー”として10日の日本戦に先発したキム・グァンヒョンと、35歳の左腕ヤン・ヒョンジョンについても「年齢を考えると、事実上最後の太極マークだった」と、両選手もこのまま代表引退が濃厚だという。
確かに今大会の韓国代表はベテランの力に頼らざるを得なかった。スタメンに名を連ねたキム・ヒョンスは3試合で打率.111(9打数1安打)にとどまり、日本戦に先発登板したキム・グァンヒョンは2回まで持ちこたえたが、3回に一気に崩れ逆転を許した。ヤン・ヒョンジョンは、初戦オーストラリア戦で救援登板したが、3ラン本塁打を打たれると、1アウトを取れないまま降板した。同メディアは「彼らは今回の大会で明らかな限界を露呈した」と猛批判している。
さらに同紙は「代表チームの投打の柱が国際大会の競争力を失い、韓国野球は足元をすくわれた」と嘆き、「彼らが主軸を担っているほど世代交代が行なわれていない」と、投打でスムーズな世代交代がうまくできていないと指摘する。
なおも非難は続き、「問題は投手だ」と韓国代表最大の問題点を挙げる。「イ・ガンチョル監督が今回の大会で絶対的な先発を決められなかったように、相手に恐怖を与えるような投手が代表チーム内にいなかった」と投手陣の層の薄さが敗因につながったと断言する。
世代交代の成功だけでなく、「プレッシャーを楽しめるだけの実力を身につけることが先決」と同メディアは提言する。2月の宮崎合宿でダルビッシュ有が投手陣や野手陣と仲良く食事する写真をSNSに投稿している点を「自信に満ちた姿」と評し、「これは韓国代表チームでは絶対に見られない光景だ」と驚きを持って伝えている。
メジャーリーガーのキム・ハソン(サンディエゴ・パドレス)は「外出も気になる。成績を出さなければならないというプレッシャーで楽しめなかったのが事実だ」と同紙に打ち明けたほどだった。
35歳の主将キム・ヒョンスは「プレッシャーに負けてはいけない」とし、「私も緊張したし、選手たちも緊張した。緊張感の中で実力を発揮できなかった。プレッシャーを持たず、楽しめる環境を作ることが選手たちにとって最も重要だ」と強調。選手らが1次ラウンドで韓国国内から大きなプレッシャーを受けていたことが明らかになった。
今大会の結果だけを見れば、日本に大きく水をあけられた感のある韓国球界。復活に向けて多くの課題がありそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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事実、同メディアによるとキャプテンを務めたキム・ヒョンスは13日、中国との1次ラウンド最終戦を終えた後、涙を流しながら「もう降りる時が来たようだ。韓国のユニフォームを着るのはこれが最後」と代表引退を宣言した。
また、“日本キラー”として10日の日本戦に先発したキム・グァンヒョンと、35歳の左腕ヤン・ヒョンジョンについても「年齢を考えると、事実上最後の太極マークだった」と、両選手もこのまま代表引退が濃厚だという。
確かに今大会の韓国代表はベテランの力に頼らざるを得なかった。スタメンに名を連ねたキム・ヒョンスは3試合で打率.111(9打数1安打)にとどまり、日本戦に先発登板したキム・グァンヒョンは2回まで持ちこたえたが、3回に一気に崩れ逆転を許した。ヤン・ヒョンジョンは、初戦オーストラリア戦で救援登板したが、3ラン本塁打を打たれると、1アウトを取れないまま降板した。同メディアは「彼らは今回の大会で明らかな限界を露呈した」と猛批判している。
さらに同紙は「代表チームの投打の柱が国際大会の競争力を失い、韓国野球は足元をすくわれた」と嘆き、「彼らが主軸を担っているほど世代交代が行なわれていない」と、投打でスムーズな世代交代がうまくできていないと指摘する。
なおも非難は続き、「問題は投手だ」と韓国代表最大の問題点を挙げる。「イ・ガンチョル監督が今回の大会で絶対的な先発を決められなかったように、相手に恐怖を与えるような投手が代表チーム内にいなかった」と投手陣の層の薄さが敗因につながったと断言する。
世代交代の成功だけでなく、「プレッシャーを楽しめるだけの実力を身につけることが先決」と同メディアは提言する。2月の宮崎合宿でダルビッシュ有が投手陣や野手陣と仲良く食事する写真をSNSに投稿している点を「自信に満ちた姿」と評し、「これは韓国代表チームでは絶対に見られない光景だ」と驚きを持って伝えている。
メジャーリーガーのキム・ハソン(サンディエゴ・パドレス)は「外出も気になる。成績を出さなければならないというプレッシャーで楽しめなかったのが事実だ」と同紙に打ち明けたほどだった。
35歳の主将キム・ヒョンスは「プレッシャーに負けてはいけない」とし、「私も緊張したし、選手たちも緊張した。緊張感の中で実力を発揮できなかった。プレッシャーを持たず、楽しめる環境を作ることが選手たちにとって最も重要だ」と強調。選手らが1次ラウンドで韓国国内から大きなプレッシャーを受けていたことが明らかになった。
今大会の結果だけを見れば、日本に大きく水をあけられた感のある韓国球界。復活に向けて多くの課題がありそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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