侍ジャパン

「万が一が起きないように」凄まじい気迫の投球を見せた大谷翔平、“一発勝負”のマウンドでの想いを明かす【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.03.17

5回を投げ切ることはできなかったが、気合十分の投球を見せた大谷。写真:鈴木颯太朗

 今大会二度目の登板となった大谷翔平が、マウンド上で抱いた想いを明かしている。

 侍ジャパンは3月16日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)準々決勝のイタリア戦に9対3で勝利を収め、5大会連続の準決勝進出を決めた。


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 開幕の中国戦以来の先発登板となった大谷は、初回から気合十分のピッチングを展開する。1球1球に「ウリャー」と声を上げて投げ込むスタイルで、ストレートの最速は164キロをマークし、キレのあるスライダー、落差のあるスプリットでイタリア打線を翻弄。4回までを無失点に抑える。

 しかし5回、制球が乱れ、2つの死球と安打で2死ながら満塁のピンチを迎えると、エンジェルスの同僚デビッド・フレッチャーの弟ドミニクに2点タイムリーを許してしまう。 大谷は4回2/3(71球)を投げ2失点、被安打4、5奪三振、1四球、2死球の内容でマウンドを降りている。

 試合後、大谷は自身の投球を振り返り、「一人ひとり抑えながら、それなりのイニングを投げられればいいと思っていた。最後は良くなかったが、そこまではテンポよくある程度、球数を抑えながら投げられた」と印象を語った。

 序盤から打者に対して向かっていく気持ちを前面に出す気迫を見せたが、「ダルビッシュさんはじめ素晴らしいピッチャーが控えていたので、行けるところまで行ければいい」という考えがあったという。

 また、1次ラウンドとは異なり、負けたら終わりの一発勝負。「まずは一発を一番警戒していた」と言い、「東京ドームですし、芯付近に当たって上がってしまったボールはスタンドに入ってしまう感じもある。カットや縦のスライダー含めて、球数を抑えてゲームを作るというような球種はなるべく投げずに、万が一が起きないようなボールをチョイスしながら投げていく感じだった」と、長打に対して細心の注意を払った投球だったことを明かした。

 準決勝進出を決めた日本だが、今大会での大谷の登板は、エンジェルスのフィル・ネビン監督が「24日(日本時間25日)のオープン戦に登板させる」ことを明かしたことで、事実上このイタリア戦が最後という方針が明らかになっている。投手・大谷は最終決戦の地となるマイアミでは見られないが、打者・大谷の奮起に期待したい。

構成●THE DIGEST編集部
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