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侍ジャパン

「恥ずかしくなった」侍ジャパン投手陣の飛躍的な平均球速向上に韓国代表OBは皮肉「これが韓国の現実なんだ」【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.03.19

韓国を率いたイ・ガンチョル監督は、大会後に投手運用への苦労を漏らした。(C)Getty Images

韓国を率いたイ・ガンチョル監督は、大会後に投手運用への苦労を漏らした。(C)Getty Images

 去る3月16日に東京ドームで行なわれたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準々決勝のイタリア戦、日本代表の先発マウンドに立った大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は球場をどよめかせる一球を投じた。

 2回表だった。この回の先頭打者であったビニー・パスカンティーノに、大谷はカウント1-2から外角目いっぱいに4シームを投じる。結局、ここで背番号16は空振り三振を奪うのだが、直後に電光掲示板に「164キロ」と表示され、地鳴りのような声援が沸き上がったのである。

 大谷にとってメジャー移籍後自己最速となる一球だった。それだけに海外メディアや識者たちも仰天。そのなかで元韓国代表の投手で、国内初のメジャーリーガーとしてニューヨーク・メッツなどでプレーした経験を持つパク・チャンホ氏は「恥ずかしくなったよ」と母国代表の投手陣との違いを憂いた。

 同氏が嘆いたのは、大谷をはじめとする侍ジャパンと韓国代表の投手陣の球速差だ。今大会における侍ジャパン投手陣の平均球速は、出場20か国中2位タイの152.7キロ。かたや韓国のそれは14位の147.5と150キロにも満たないのである。

 投手の球速向上は、パワーヒッターが多いメジャーリーグを中心に昨今の各球界でも著しく目立っている変化であり、トレンドともなっている。そこに追いつけずにいる韓国球界の現状を踏まえ、パク・チャンホ氏は、自身が解説を務める韓国の公共放送局『KBS』の番組内で、次のように論じてみせた。
 
「私はとても恥ずかしいと言わなければならない。そしてきついとも、ね。これは東京五輪の時に解説をしながら、すでに感じたのですが、これが韓国野球の現実ではないかと思う……」

 今回のWBCにおける韓国投手陣の最速はイ・ウィリの155キロ。これは日本代表の佐々木朗希が11日のチェコ戦で記録した平均球速160キロにも満たない値なのである。この事実について、パク・チャンホ氏の意見を強調する『KBS』は、さらに厳しい意見をぶつけている。

「たしかに韓国球界も徐々に球速が速くなっているが、日本よりも遅い。これは韓国と日本のリーグの上位20人の数字を比較して見てみれば、格差は深刻だ」

 国内全体の球速向上は、やはり個々が技術を磨き、変わっていくしかない。それだけに韓国投手陣が3年後に行なわれるWBC第6回大会までにどう変わっていくのは興味深いところである。

構成●THE DIGEST編集部

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