侍ジャパン

東北高校が見せた賛否両論のペッパーミルパフォに海外メディアも反応「ヌートバーのユニークな仕草は歓迎されない」

THE DIGEST編集部

2023.03.20

WBCで大フィーバーを巻き起こしたヌートバーのペッパーミルパフォーマンス。しかし、それが思わぬ形で賛否両論を巻き起こした。写真:梅月智史

 高校野球の日本一を決める舞台での"あるパフォーマンス"が議論を巻き起こした。

 話題の発端となったのは、3月18日に阪神甲子園球場で開幕した第95回記念選抜高校野球大会の1回戦第1試合での一幕だ。1対3で山梨学院に敗れた東北高校の1番・金子和志(3年)が初回に相手のエラーで出塁した際だった。出塁を喜んだ彼は、一塁塁上で自軍ベンチに向かって「ペッパーミル」を行なったのである。

 彼がやった「ペッパーミル」とは、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表であるラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)が披露したパフォーマンスだ。「僕らしさが出せる」と明かした彼がキッカケとなって、日本代表の面々がヒットやタイムリーなどを記録した際にチームメイトとかわしている。

 侍ジャパンで人気を博するヌートバーがキッカケとなって、列島中で一大フィーバーを巻き起こしている「ペッパーミルパフォーマンス」。選手はその流行に乗っかったのだろう。しかし、1塁塁審は初回の攻撃後に東北ベンチへ「パフォーマンスはダメです」と注意したという。

 さらに試合後には高校野球連盟は「不要なパフォーマンスやジェスチャーは、従来より慎むようお願いしてきました。試合を楽しみたいという選手の気持ちは理解できますが、プレーで楽しんでほしい」と声明を発表。流行に乗ったジェスチャーを認めた姿勢を示した。
 
 だが、試合後に東北高校の佐藤洋監督は「なんでこんなことで、子どもたちが楽しんでいる野球を大人が止めるのかな。ちょっと嫌というか。変えた方がいんじゃないのかなと」と主張した。それもあってSNSやネット上では、パフォーマンスに対して賛否両論が巻き起こった。

 そんなアマチュア球界を揺るがせたワンシーンは、海を越えて議論を巻き起こしている。米スポーツ専門局『ESPN』は、ヌートバーが発端となってペッパーミルパフォーマンスが日本で流行している現状を伝えたうえで、「日本の高校野球は非常に高い人気を誇るものだ。しかし、セントルイス・カーディナルスの外野手によるユニークな仕草は、高校野球の大会では歓迎されなかったようだ」とレポートした。

 また、台湾のニュース局『三立新聞網』も「エラーからの出塁というシチュエーションもあり、日本国内では注意されるのは仕方がないという意見もあるようだ」としたうえで、「なぜ、禁止されるのかはわからない」と指摘した。

 当のヌートバーはマイアミでの取材で「禁止されている理由は分からないけど、とてもクールなことだ」と語っているという今回の一件。その余波はしばらく続きそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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