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侍ジャパン

アメリカ戦惨敗も夢は広がる? モイネロはキューバ人のMLB移籍を願う「お金のためっていうのは嘘。制約なくプレーを」【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.03.20

キューバの一員として躍進を支えたモイネロ。そんな27歳は、さらなる世界進出に意気込んだ。(C)Getty Images

キューバの一員として躍進を支えたモイネロ。そんな27歳は、さらなる世界進出に意気込んだ。(C)Getty Images

“野球大国復活”を印象付けた快進撃は、惜しくも4強で途絶えた。現地3月19日、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝で、アメリカ代表と対峙したキューバ代表だったが、強力な相手打線に4本塁打を含む被安打14と投手陣が崩壊。2対14で大敗を喫した。

 2006年の第1回大会以来となるWBCでの4強入りを果たしたキューバ。ここ20年近くは、国内の有望選手がメジャー移籍を狙って相次いで亡命。代表の競争力も低下の一途を辿っていたが、今大会はアメリカ合衆国政府の許可が下り、亡命していたメジャーリーガーの参加が容認され、かつてのような迫力のある野球を披露した。

 最終戦はアメリカに総合力の差を見せつけられる形となった。それでも選手たちはポジティブな言葉を口にしている。

 今大会で4試合に登板し、4回1/3を投げて、被安打2、無失点、5奪三振と中継ぎエースとして活躍したリバン・モイネロ(ソフトバンク)は「決勝で日本に会うために勝たないと」と意気込んだ試合前の会見で、キューバ人にとっての世界大会の意義を語っていた。
 
「僕らキューバの選手たちにとって、メジャーリーグでプレーすることはやっぱり夢なんだ。だから、準決勝で負けようが、この大会をきっかけに、僕らがその機会を得るための門戸が開かれることを願っているよ。政治的な問題が解決されればなんだけど、ドミニカンやプエルトリカンのように、制約なくプレーができるようになればと思う」

 国交断絶による対立、そして緩和の歴史を繰り返してきたアメリカとキューバ。そうした政治的な背景があるなかで、後者の野球人としてモイネロがメジャーリーグにも小さくない憧れを抱いてきたのは想像に難くない。

 果たして、今回のマイアミでの決戦を機に、キューバ人選手たちがアメリカでも活躍できるようになるのか。「お金のためにっていうのは嘘だ。僕らにとってはメジャーリーグは夢なんだ」というモイネロの切なる願いは届くだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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