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侍ジャパン

「あそこで打つメンタルはさすが」大谷翔平が4番・吉田正尚に脱帽! タレント集団・アメリカ打倒を誓う「絶対に勝てると」【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.03.21

7回に同点3ラン本塁打を放った吉田(左)を称えた大谷(右)。(C)Getty Images

7回に同点3ラン本塁打を放った吉田(左)を称えた大谷(右)。(C)Getty Images

 まさに死闘と呼べる試合だった。ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で3大会ぶりの決勝進出を狙った日本代表は、8回終了時まで4対5とメキシコ代表に1点リードを許す展開だった。このまま2大会連続ベスト4で終わるか。誰もがそう思った9回に劇的なドラマが待っていた。

 この回、先頭打者の「3番・指名打者」大谷翔平が、メキシコの守護神ジオバニー・ガイエゴスの初球を右中間へ鋭く打ち返した。一塁到達前にヘルメットを脱ぎ捨てる気迫の走塁を見せた大谷はツーベースにすると、二塁上で雄叫びを上げてチームの士気を高めた。

 大谷が作ったチャンスは続く吉田正尚が四球を選び、無死一、二塁に広げると、5番・村上宗隆が崖っぷちの侍ジャパンを救う逆転タイムリー二塁打を放ち、劇的なサヨナラ勝ちにつながった。大谷は、試合を決めた23歳を中心に広がる、手荒い祝福の輪の中へ加わった。
 
 試合後の大谷は「勝てて良かった。苦しいゲームでしたけど、諦めずにやって良かった」と振り返った。チャンスを作りながら、なかなか1本が出ない苦しい試合展開だったが、最後まで勝負を諦めずに戦い抜いた。

 7回には2死一塁から四球を選ぶと、4番の吉田が低めのチェンジアップを右手一本ですくい上げて右翼ポール際への同点3ラン本塁打につなげた。大谷は「すごかったですね、技術的にやっぱすごい」と29歳の卓越したバッティングセンスを称えただけでなく、「あそこで打つメンタルもそうですけど、さすがです」と先輩スラッガーのメンタルにも脱帽した。

 大谷は「本当に後ろにつなげば、最後もそうでしたけど、なんとかしてくれるんじゃないかなっていう安心感あるんで、力むことなく打席に入れた」と吉田をはじめ、この試合の殊勲打を決めた村上や後続の打線に大きな信頼を寄せている。

 いよいよ世界一まで、あと1勝に迫った。「本当に素晴らしい相手が1番から9番までスター選手揃い」と認めるように、決勝で待つのはスター軍団・アメリカ代表だ。

 今大会屈指のタレント集団が相手でも、メジャーで異彩を放ち続ける二刀流は一歩も引く気はないようだ。「みんながメジャーリーガーという受け身にならずに、自分たちの野球ができるように絶対に勝てると切り替えてやりたい」と語り、堂々と正面からぶつかる気持ちを見せた。

 難敵メキシコを辛くも下した侍ジャパン。最高の雰囲気で明日、最大の敵に挑む。

構成●THE DIGEST編集部

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