悲願の世界一へ。日本代表はこれ以上にない投手リレーを披露した。
現地3月21日(日本時間22日)にフロリダ州マイアミのローンデポ・パークで開催されているワールド・ベースボール・クラシック(WBC)決勝。アメリカ代表と対戦した日本代表は3対1とリードした8回からダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)を投入し、最終回に大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)を送り込んだ。
この日は投打がかみ合った。2回裏に村上宗隆(ヤクルト)のアーチでアメリカに追いついていた侍ジャパンは、1点を勝ち越して迎えた4回裏に岡本和真(巨人)の一発でダメ押し。この差を今永昇太(DeNA)、戸郷翔征(巨人)、高橋宏斗(中日)、伊藤大海(日本ハム)、大勢(巨人)とNPBの若手投手陣による継投でリードを死守する。
そして、チームが3対1とリードした8回に満を持してマウンドに立ったのが、ダルビッシュだった。今大会は2試合に登板して防御率5.40とコンディション不良が否めなかったが、4回終了時点からブルペン入り。そしてこの大一番で送り出されると、アメリカの中軸打線と対峙する。
1死からナショナル・リーグの本塁打王であるカイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)に粘られた末にソロアーチを被弾したが、同点は許さず。日本が誇るエースたる所以を見せつけた。
この最年長右腕に続いたのが大谷だった。
メキシコ戦の直前に「準備はしたい。最後の最後なので」と意気込んでいた28歳は、この日も「3番・DH」で先発出場。ブルペンとダグアウトを行き来する異例の調整を行なった。そのなかでマウンドに立つと鬼気迫る表情でアメリカ打線と対峙した。
エンジェルスのフィル・ネビン監督が「トラウトとの対決を見たくない人はいるのかい」と、1イニング限定での登板を認可されていた。そんな球団からのサポートも意気に感じながら登板した。
アメリカ打線を封じた日本の豪華リレー、そして「二刀流」の真価を発揮したとも言える大谷の中継ぎ登板には、“野球の本場”米メディアも感嘆。エンジェルスの専門サイト『Rocks in the Outfield』は背番号16の登板について、「これは実に興味深い。ブルペンからダグアウトに走って準備する選手はいただろうか?」と指摘。大谷の調整がいかに稀有なものであるかを伝えた。
そして、2死としてからファン待望のマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)との「偉才対決」が実現。テレビ朝日の中継内で解説を務めた松坂大輔氏が「普通では考えられない」と脱帽した球界待望のマッチアップに、球場でも割れんばかりの歓声が上がった。そして、両雄の初対決は、大谷が160キロの4シームを連発する真っ向勝負の末に、最後はスライダーで空振り三振を奪取。日本を14年ぶりの世界一に導いた。
構成●THE DIGEST編集部
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この日は投打がかみ合った。2回裏に村上宗隆(ヤクルト)のアーチでアメリカに追いついていた侍ジャパンは、1点を勝ち越して迎えた4回裏に岡本和真(巨人)の一発でダメ押し。この差を今永昇太(DeNA)、戸郷翔征(巨人)、高橋宏斗(中日)、伊藤大海(日本ハム)、大勢(巨人)とNPBの若手投手陣による継投でリードを死守する。
そして、チームが3対1とリードした8回に満を持してマウンドに立ったのが、ダルビッシュだった。今大会は2試合に登板して防御率5.40とコンディション不良が否めなかったが、4回終了時点からブルペン入り。そしてこの大一番で送り出されると、アメリカの中軸打線と対峙する。
1死からナショナル・リーグの本塁打王であるカイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)に粘られた末にソロアーチを被弾したが、同点は許さず。日本が誇るエースたる所以を見せつけた。
この最年長右腕に続いたのが大谷だった。
メキシコ戦の直前に「準備はしたい。最後の最後なので」と意気込んでいた28歳は、この日も「3番・DH」で先発出場。ブルペンとダグアウトを行き来する異例の調整を行なった。そのなかでマウンドに立つと鬼気迫る表情でアメリカ打線と対峙した。
エンジェルスのフィル・ネビン監督が「トラウトとの対決を見たくない人はいるのかい」と、1イニング限定での登板を認可されていた。そんな球団からのサポートも意気に感じながら登板した。
アメリカ打線を封じた日本の豪華リレー、そして「二刀流」の真価を発揮したとも言える大谷の中継ぎ登板には、“野球の本場”米メディアも感嘆。エンジェルスの専門サイト『Rocks in the Outfield』は背番号16の登板について、「これは実に興味深い。ブルペンからダグアウトに走って準備する選手はいただろうか?」と指摘。大谷の調整がいかに稀有なものであるかを伝えた。
そして、2死としてからファン待望のマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)との「偉才対決」が実現。テレビ朝日の中継内で解説を務めた松坂大輔氏が「普通では考えられない」と脱帽した球界待望のマッチアップに、球場でも割れんばかりの歓声が上がった。そして、両雄の初対決は、大谷が160キロの4シームを連発する真っ向勝負の末に、最後はスライダーで空振り三振を奪取。日本を14年ぶりの世界一に導いた。
構成●THE DIGEST編集部
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