日本球界が誇る精鋭たちがついに世界の頂に立った。

　ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）は現地３月21日（日本時間22日）、決勝の日本代表対アメリカ代表の一戦がローンデポ・パークで行なわれ、日本が３対２で勝利。2009年の第２回大会以来となる14年ぶりの世界一に輝いた。

　これ以上にないドラマチックな展開で掴んだ勝利だった。

　２回表にトレイ・ターナー（フィラデルフィア・フィリーズ）のソロ本塁打で先制された侍ジャパン。しかし、その裏に村上宗隆（ヤクルト）が放った特大のアーチで即座に追いつくと、ラーズ・ヌートバー（セントルイス・カーディナルス）の内野ゴロの間に２対１と勝ち越しに成功する。

　その後、４回裏に岡本和真（巨人）のソロ本塁打でリードを広げた侍ジャパンは８回に１点差に迫られたが、最後は「３番・DH」で先発出場していた大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）が異例の登板。緊張のマウンドで３人でしっかりと締めくくり、快哉を叫んだ。
  　アメリカとの頂上決戦を制した日本には、世界も感嘆の声をあげている。米メディア『Barstool Sports』のジャレッド・カラビス記者は、「これは史上最高のWBCだ」と強調。期間中にはスター選手たちの相次ぐ負傷もあり、開催に批判的な声も起きたが、同氏は熱っぽく訴えかけるのだ。

「スタートからゴールまですべてが最高だった。ショウヘイ・オオタニが1点差の9回のマウンドに立ち、マイク・トラウトを三振させて優勝を決めたのは、ハリウッド映画のようなエンディングだった。本当にすべてのストーリーが信じられないものだった。絶対的に野球は素晴らしい。世界にSHOWを見せつけたんだ」

　珠玉の攻防を制した日本の歴史的な世界制覇。その余波はしばらく続きそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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