いよいよ３月30日に2023シーズンのプロ野球が開幕する。オープン戦を終え、各チームの戦力が見えてきた。そこで、開幕前に野球ライター出野哲也氏にペナントレースの順位を予想してもらった。

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【出野哲也氏のパ・リーグ順位予想】
１位　オリックス
２位　ソフトバンク
３位　ロッテ
４位　日本ハム
５位　西武
６位　楽天

■１位：オリックス
　吉田正尚が抜けたのは確かに痛い。それでも３連覇は可能と見るのは、WBCに４人も送り込んだほど、投手陣の充実ぶりが段違いだからだ。山本由伸を筆頭に宮城大弥、山岡泰輔、田嶋大樹、そして新星・山下舜平大が出現。黒木優太も先発で使えそうな目処が立っている。リリーフ陣も質・量ともにリーグ随一だ。また、最も他球団に対するアドバンテージになる「打てる捕手」の森友哉が加入したのは極めて大きい。若手の来田涼斗、野口智哉も成長していて、新外国人のシュウィンデル、ゴンザレスがある程度打ってくれれば、総合的な得点力はそこまで落ちないだろう。
  ■２位：ソフトバンク
　昨年も得失点差では１位。そこへ近藤健介、オスナらを加える大補強を敢行したのだから、本命視する声が多いのは当然だ。しかし、15勝級投手の千賀滉大が抜けた穴は「代わりに新たな15勝級を加える」か「10勝級が15勝級へ進化した上で、もう一人10勝級が出現」しなければ埋められない。藤井皓哉と大関友久が「15勝級」「10勝級」になれるなら優勝に近づくだろう。攻撃では近藤の加入と栗原陵矢の復活で、上位打線の出塁率は間違いなく上がる。だが新外国人がオープン戦で振るわず、柳田悠岐の調子も上がっていない点など、不安も少なくない。

■３位：ロッテ
　WBCでも冴えていた吉井理人監督の投手起用により、上位進出は可能と見る。佐々木朗希はもちろん、種市篤暉も完全復活。メルセデスも加わって、開幕投手の小島和哉が４番手に回りそうなくらいローテーションには厚みがあり、石川歩の出遅れを感じさせていない。抑えを固定せずペルドモ、益田直也、澤村拓一で賄うのも特に問題ではないだろう。心配なのは攻撃陣で、オープン戦では相当貧打に苦しんでいた。安田尚憲、藤原恭大に当たりが出ておらず、ポランコもさっぱり。仮に開幕後もこのままの状態が続いてしまうと、さすがにAクラス入りは難しくなる。