大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）が現地3月30日、敵地で行なわれたオークランド・アスレティックス戦に「３番・投手兼指名打者」で出場した。２年連続の開幕投手という大役を任された二刀流スターは６回10奪三振の力投も勝敗はつかず、チームは１対２で初戦を落とした。

　第５回ワールド・ベースボール・クラシック（WBC）では異彩を放つ活躍でMVPを獲得し、日本のみならず現地アメリカのファンも熱狂の渦に巻き込んだ大谷。自らの代名詞と言える”二刀流”でスタートした今シーズンも、素晴らしいスタートを切った。

　投げては６回を投げ93球、被安打２、10奪三振、無失点と快投。この日の最速は101マイル（約162キロ）だった。打っては４回にセカンドの横を抜ける鋭い打球で今季初安打を放ち、無死一、二塁とチャンスメイクした。惜しくも得点にはつながらなかったが、バットでも好調をアピールした。

　８回には好機の場面で打席が回ってきたが、相手が申告敬遠をすると、敵地のアスレティックスファンから大ブーイングが起こるほど、この日の二刀流スターは投打でファンを魅了した。

　試合はエンジェルスが７回まで１点をリードしていたが、８回に中継ぎ陣が打ち込まれ、２点を献上。勝利ムードが一転した。９回も打線はつながらず１対２で逆転負けを喫し、シーズン初戦は黒星スタートとなってしまった。

　不甲斐ないチームの中でも、やはりこの男に対する評価は別格のようだ。MLB公式はこの日の大谷の二刀流での活躍を公式YouTubeチャンネルに投稿。ハイライト動画が投稿されてから約５時間が経過した31日20時（日本時間）現在、その再生数はなんと17万回に迫るヒットとなっており、今も伸び続けている。
  　動画のコメント欄には米ファンを中心に、「なんてダイナミックな投球なんだ」「得点圏にランナーを置いてのギアアップした投球は素晴らしい！」「オオタニは投手として洗練された段階に入った」「自らホームランを打たないと勝てない唯一無二の投手」と大谷の開幕戦パフォーマンスを絶賛する声が相次いでいる。

　なかには、「ショウヘイはもっといいチームに移籍したほうがいい」「このチームにいる限り、6回無失点、10奪三振では勝ち投手にはなれない。 これ以上、偉大な選手であるオオタニをダメにする球団は見たくない！」「変化・成長できないチームに残っても、あるのは絶望と悪夢だけだ…」「エンジェルスが勝ち始めるには、この男はあとどれだけのことをしなければならないのだろうか？」と文句ないピッチングをしながら大谷に勝ち星をつけられなかったエンジェルス打線を嘆く声も見受けられる。

　WBCで世界一になった後、大谷は「（今季は）ワールドシリーズで勝ちたい」と語気を強め、今シーズン並々ならぬ意気込みを語っていた。まだ開幕戦だけとはいえ、昨シーズンのような逆転負けを見ると、今季もエンジェルスにはいばらの道が待ち構えているようだ。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】渾身101マイルで無失点！ 大谷翔平、開幕６回10Kで球団史上４人目の記録達成も…チームは“なおエ”で逆転負け

【関連記事】「いきなり史上初＆100年ぶりか！」大谷翔平がMLB開幕戦でマークした“ふたつの歴史的記録”に韓国メディアも驚き！

【関連記事】開幕戦から“なおエ”に米記者もうんざり。大谷翔平の移籍に拍車をかける!?「エンジェルスを去りたいと思うのは必然だ」