現地3月30日、今シーズンのメジャーリーグが幕を開けた。
第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でMVPを獲得した大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)はオークランド・アスレティックスとの開幕戦に「3番・指名打者兼投手」で出場。それだけでなく、2年連続の開幕投手を務める”二刀流”で大役を担った。
メジャー6年目を迎えたエンジェルスの背番号17は、敵地の先発マウンドに立った。初回はボールが先行する不安定な立ち上がりだったが、2回以降は立ち直り安定したピッチングを披露した。
4回には連打を浴びて1死二、三塁の大ピンチを迎えたが5番ヘスス・アギラを昨シーズンからウイニングショットのひとつであるシンカーで空振り三振。6番ラモン・ローレアーノはこの日の最速101マイル(約162キロ)のストレートで空振り三振に仕留め、ピンチを切り抜けると右手でガッツポーズ。雄叫びを上げる”気迫”を見せた。
その後も大谷の力投は続き、1点をリードしたまま6回で降板。93球を投げ、被安打2、3四球、無失点。奪三振10と文句ないピッチングだったが、エンジェルスは大谷の後を受けたリリーフ陣が8回にアスレティックス打線に捕まり、2点を献上。そのまま1対2でエンジェルスは開幕戦を落とした。
終盤に逆転負けを喫する昨シーズンのような体たらくな負け方に、地元紙『Los Angeles Times』のディラン・エルナンデス記者は「何も変わっていない。エンジェルスはまだエンジェルスだ」と嘆く。
しかし、同記者はこの試合の大谷に”ある予感”を垣間見たという。それは「ショウヘイ・オオタニの目立たない4打席は、野球界のスター選手の新しい可能性の出現を告げるものだった」。
そして、同記者は「オオタニは2021年のMVPシーズンのように、再び40本塁打以上を放つかもしれない」と予想し、「今度は、打率3割も可能だ」と断言する。
エルナンデス記者は、その根拠に今季のMLB新ルールの一つである内野の守備シフト制限に着目する。今季は投球時に二塁ベースの両脇に2人の内野手を配置しなければならないため、極端な守備シフトの禁止は大谷のような左打者に大きな影響を与える可能性が十分にある。
新ルールの恩恵は、早速4回に訪れた。無死一塁で迎えた大谷の第2打席。2球目のストレートを弾き返すと、鋭い打球は二塁手のダイビングも届かず右安打となり、今季初安打を記録した。結果的に得点にはつながらなかったが、チャンスは広げた。
事実、エンジェルスのフィル・ネビン監督は試合後、「昨年だと間違いなくアウトになっていただろう」と同紙に語っており、大谷自身も「今までは、左打者にとって不利なことが多すぎたように思います。これで公平になったと思う」と試合後に述べており、守備シフトの制限を歓迎している。
よってエルナンデス記者は、「オオタニは今年、ただのパワーヒッターにはならないだろう。アベレージバッティングもできるパワーヒッターになる」と今季の二刀流スターの打棒は昨年よりも大きく飛躍すると予想するわけだ。同記者は「オークランド・コロシアムでの開幕戦で放った一打は、彼のために作られるであろう多くのチャンスの典型例である」とも持論を展開した。
はたして、今季の「打者・大谷」の行く末は如何に――。新ルールは稀代の二刀流にとって、大きな追い風として結果に表れるのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)でMVPを獲得した大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)はオークランド・アスレティックスとの開幕戦に「3番・指名打者兼投手」で出場。それだけでなく、2年連続の開幕投手を務める”二刀流”で大役を担った。
メジャー6年目を迎えたエンジェルスの背番号17は、敵地の先発マウンドに立った。初回はボールが先行する不安定な立ち上がりだったが、2回以降は立ち直り安定したピッチングを披露した。
4回には連打を浴びて1死二、三塁の大ピンチを迎えたが5番ヘスス・アギラを昨シーズンからウイニングショットのひとつであるシンカーで空振り三振。6番ラモン・ローレアーノはこの日の最速101マイル(約162キロ)のストレートで空振り三振に仕留め、ピンチを切り抜けると右手でガッツポーズ。雄叫びを上げる”気迫”を見せた。
その後も大谷の力投は続き、1点をリードしたまま6回で降板。93球を投げ、被安打2、3四球、無失点。奪三振10と文句ないピッチングだったが、エンジェルスは大谷の後を受けたリリーフ陣が8回にアスレティックス打線に捕まり、2点を献上。そのまま1対2でエンジェルスは開幕戦を落とした。
終盤に逆転負けを喫する昨シーズンのような体たらくな負け方に、地元紙『Los Angeles Times』のディラン・エルナンデス記者は「何も変わっていない。エンジェルスはまだエンジェルスだ」と嘆く。
しかし、同記者はこの試合の大谷に”ある予感”を垣間見たという。それは「ショウヘイ・オオタニの目立たない4打席は、野球界のスター選手の新しい可能性の出現を告げるものだった」。
そして、同記者は「オオタニは2021年のMVPシーズンのように、再び40本塁打以上を放つかもしれない」と予想し、「今度は、打率3割も可能だ」と断言する。
エルナンデス記者は、その根拠に今季のMLB新ルールの一つである内野の守備シフト制限に着目する。今季は投球時に二塁ベースの両脇に2人の内野手を配置しなければならないため、極端な守備シフトの禁止は大谷のような左打者に大きな影響を与える可能性が十分にある。
新ルールの恩恵は、早速4回に訪れた。無死一塁で迎えた大谷の第2打席。2球目のストレートを弾き返すと、鋭い打球は二塁手のダイビングも届かず右安打となり、今季初安打を記録した。結果的に得点にはつながらなかったが、チャンスは広げた。
事実、エンジェルスのフィル・ネビン監督は試合後、「昨年だと間違いなくアウトになっていただろう」と同紙に語っており、大谷自身も「今までは、左打者にとって不利なことが多すぎたように思います。これで公平になったと思う」と試合後に述べており、守備シフトの制限を歓迎している。
よってエルナンデス記者は、「オオタニは今年、ただのパワーヒッターにはならないだろう。アベレージバッティングもできるパワーヒッターになる」と今季の二刀流スターの打棒は昨年よりも大きく飛躍すると予想するわけだ。同記者は「オークランド・コロシアムでの開幕戦で放った一打は、彼のために作られるであろう多くのチャンスの典型例である」とも持論を展開した。
はたして、今季の「打者・大谷」の行く末は如何に――。新ルールは稀代の二刀流にとって、大きな追い風として結果に表れるのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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