メジャーの洗礼だ。現地４月１日、オークランド・アスレティックスの藤浪晋太郎は、ロサンゼルス・エンジェルス戦に先発登板。２.1回（55球）を投げ、被安打５、４奪三振、８失点で降板した。

　初回に迎えた大谷翔平との10年ぶりの同世代対決を一塁ゴロに切って取った藤浪。２イニング連続で三者凡退に抑え、好調なように見えた右腕の潮目が変わったのは３回だった。

　エンジェルスナインの研究が進んだのか。先頭のルイス・レンフィーフォを四球で歩かした藤浪は、そこから３者連続でヒットを許して２失点。さらに２番のマイク・トラウトにはボールを見極められて四球を献上すると、無死満塁で迎えた大谷との２度目の対決を迎える。

　至高の舞台で実現した２度目のマッチアップは、メジャー屈指の強打者へと成長した大谷が格の違いを見せる。
  　初球に投じられた２シームを見極めた大谷は、２球目に投じられた外角高めへの159キロの４シームを見事に流し打ち。弾丸ライナーで飛んでいった打球は、あっという間にレフトの頭上を越えるタイムリーヒットとなった。ちなみに米データ会社スタットキャストによれば、エンジェルスの本拠地を含むメジャー11球場でホームランとなる打球だったという。

　２巡目から４シームでストライクを取るのに苦労した藤浪。その後はなんとか１死を取ったものの、ジェイク・ラムに２点タイムリーを許して６失点。ここでマーク・コッツェイ監督がベンチを飛び出して交代を命じられた。

　序盤こそ上々のペースで投げ込んでいた藤浪だっただけに、ピンチを招いてから修正がきかなかった点は、次回登板以降での課題となりそうだ。

　なお、試合は３回表を終了して11対０とエンジェルスがアスレティックスに大差をつけている。

構成●THE DIGEST編集部

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