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「試合の結果よりも――」TJ手術した前田健太が右腕を“気にする”姿に米メディアが反応!指揮官は心配無用を強調

THE DIGEST編集部

2023.04.05

右肘手術から復帰した前田。9奪三振の力投も黒星スタートとなった。(C)Getty Images

 マエケンが591日ぶりの公式戦マウンドに上がった。

 ミネソタ・ツインズの前田健太が現地4月4日、敵地でのマイアミ・マーリンズ戦で今季初先発。2021年9月に右肘のトミー・ジョン手術を受けてから、これが復帰初登板となった。

 初回は三者凡退に抑える順調な滑り出しを見せた前田。2回には1死から5番アビサイル・ガルシアにレフトスタンドへソロホームランを浴びて先制点を奪われたが、3回以降は得点を許さず、5回には3者連続空振り三振に切って取る素晴らしいピッチングを披露した。

 6回の先頭打者ジョン・バーティに5球目のスライダーを左安打されたところで、前田は降板。5回0/3を投げ(79球)、3安打1失点、無四球、9奪三振と好投したが、チームは昨季ナショナル・リーグのサイ・ヤング賞に輝いた右腕サンディ・アルカンタラの前に打線が沈黙し完封負け。復帰登板の前田に黒星が付いた。

 復帰戦を飾れなかったとはいえ、前田の復活劇を地元メディアは歓迎しているようだ。米スポーツメディア『Puckett’s Pond』は開幕から4連勝中だったツインズがマーリンズ戦で今季初黒星を喫したものの、「ファンは試合の結果よりも、ケンタ・マエダのコンディションに関心を寄せていた」と記した。
 
 ファンが肝を冷したのは6回表だった。前田が先頭打者にヒットを許した後、右腕を振って気にする素振りを見せていた。すると、捕手のクリスチャン・バスケスとロッコ・バルデリ監督やトレーナーがマウンドに集まると、前田はすぐに降板。アクシデントが頭をよぎった。

 同メディアは「怪我をする前のマエダは、2020年シーズンはツインズのエースとして活躍し、アメリカン・リーグのサイ・ヤング賞最終候補に名を連ねていた。それだけに、火曜日の復帰戦は特別で、ファンは3年前に見た姿を見たい、マエダの懸命なリハビリが報われることを期待していた」と補足した。

 幸いにもバルデリ監督が「ケンタは大丈夫だ。彼は疲れていただけだ」とマウンドを降りた状況を説明。降板後もダグアウトに残り、試合を見守っていて心配無用だと強調している。

 9奪三振の力投も勝利には結びつかなったが、同メディアは「マエダはトミー・ジョン手術からの復帰戦で見事な投球を見せた。疲労でマエダがマウンドを降りたことは、より深刻な事態よりも、むしろ大きな救いである」と復帰戦のピッチングを及第点以上だと評価している。

 復活勝利はお預けになったとはいえ、メジャーのマウンドに帰ってきたマエケンにとって、この日のマウンドは大きな第一歩となった。

構成●THE DIGEST編集部

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